トヨタ自動車が12月15日に発売を予定している「MIRAI」や来年ホンダが発売を予定しているFCVなど、いよいよ燃料電池車の販売が始まろうとしている中、注目されるのがインフラ整備の進捗。

政府が今年6月に水素社会の実現に向けて策定した「水素・燃料電池戦略ロードマップ」によると、2015年度内に4大都市圏を中心に100箇所程度の水素ステーションを整備すると共に、ガソリン車の燃料代と同等以下の水素価格実現を目指しています。

現在の水素ステーションの設置費用は1箇所あたり4〜5 億円と、一般的なガソリンスタンド(1億円以下)に比べて非常に高額で、FCV用水素のコストの約6割を水素ステーションの設置・運営費が占めています。  

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(出展 経済産業省)

ネックになっているのが水素圧縮機、蓄圧機、プレクーラー(水素冷却機)、ディスペンサー(水素ガス高速充填機)などの構成機器で、そのコストを押し上げているのが諸外国に比べて非常に厳しい技術基準の数々。

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こうした状況を受けて政府は11月20日、割高な水素ステーションの設置費用を2020 年までに半減すべく、技術基準に対する規制緩和を発表しました。 

具体的には・・・

?輸送・貯蔵効率が高い液化水素を貯蔵する水素貯槽設置を許可
?充填時の高圧水素冷却用プレクーラーの設置スペース規制廃止
?蓄圧器への繊維強化プラスチック(複合材料)の使用を許可

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これらの規制緩和で液化水素の貯蔵が可能となり、水素ステーション設置に必要な敷地面積縮小や必要機器のコスト低減が図れることから、今後の水素インフラ整備に弾みが付きそうです。 

■経済産業省 圧縮水素スタンド技術基準改正
http://www.meti.go.jp/press/2014/11/20141120002/20141120002.html

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 Avanti Yasunori

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 【画像をご覧になりたい方はこちら】 http://clicccar.com/2014/11/26/279976/

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