年間の自殺者が13年連続で3万人を超えた。職場や家庭の問題、健康や経済状態を巡る心配など、原因はさまざま。そうした悩みがストレスとして重くのしかかったことも後押ししているようだ。ストレスは、うまく付き合うに越したことはないが、果たして読者諸兄はどんな方法でストレス解消をしているだろうか。

 ストレスが万病のもとであることは周知の通り。頭痛や下痢、高血圧、肩凝り、円形脱毛症などがストレス症状であることは有名だが、その他にドライアイや喘息など、意外なところにもストレスの影響は及ぶ。
 中でも深刻なのは「がん」だ。真面目で“いい人”ほど日々のストレスで深刻に悩むため、免疫力が低下し、がんになりやすくなると専門家は指摘している。
 周囲に気を配り真面目に働く“いい人”ほど病気になりやすい…とは、不条理もいいところだが、それがストレスによって病気を呼び込むことになりかねない。ストレスとの付き合いは非常に難しいのが現実だ。

 都内の大学病院心療内科の若手医師たちが「ストレス解消法」を調査したところ、こんな答えが返ってきたという。
 以下はその一例。

 「部下を育てなければならない」と、神奈川県内のメーカーの女性課長(41)は、9人の部下を抱え、上手く指示が伝わっているか、しばしば気をもむ。仕事は増える一方だが、部下の数は変わらない。上からは仕事の成果を要求されるし、若手を一人前にする必要にも迫られる。
 ところが、少々厳しいことを言うと直ぐに落ち込む社員もいて、イライラしたり憂うつになる。気を取り直して「頼りになる上司であらねば」と奮起することもあるが、「責任の重さを常に意識させられる」と悩んだ。
 そしてついに体調を崩し、体重も4キロほど減。「このままでは負けてしまう」と考えた末、友人の勧めもあって休日に病院でボランティアを始めた。内容は、患者向けの工作教室や図書コーナーで講師らの手伝いをするというもの。
 会社とは異なり、上手くこなして褒められると、仕事の行き詰まりを忘れる。他にも生け花教室や合唱のコーラスグループに入り声を出す楽しみもできて、気分転換に成功した--。
 「気持ちが晴れる機会が多い方が、心の健康にいい。心に余裕ができたのか、部下の人たちとも上手くいくようになった」(女性課長)
 ストレスの中に「サンドイッチ症候群」というものがある。その名の通り、上司と部下の間に挟まれた中間管理職がストレスを抱え、さまざまな症状が表れることを指すが、この女性課長はその典型例だ。性格は真面目で、几帳面な方だったらしい。