半世紀にわたる歴史をもつ若き美術家のための公募展、シェル美術賞のグランプリが決定。12月10日からは、その展示が開催される。「若手作家の登竜門」との評判も高いアートグランプリが、ぼくらに与える刺激とは。

SLIDE SHOW FULL SCREEN FULL SCREEN FULL SCREEN FULL SCREEN FULL SCREEN FULL SCREEN FULL SCREEN 「絵を描くことは、普段の生活と近いところにある:昭和シェルが美術賞を続ける意味」の写真・リンク付きの記事はこちら

2/7「picture」三好玄也(本江審査員賞)

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3/7「林檎は落下するが月は空をまわり続け、そして我々は引き合っている」仙石裕美(本江奨励賞)

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4/7「ルーム」橋本晶子(木ノ下審査員賞)

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5/7「夜光 I」吉井宏平(木ノ下奨励賞)

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6/7「観葉植物A」田淵麻那(保坂審査員賞)

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7/7「ラビリンス」大谷郁代(保坂奨励賞)

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野原健司「いつも」(グランプリ)

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「picture」三好玄也(本江審査員賞)

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「林檎は落下するが月は空をまわり続け、そして我々は引き合っている」仙石裕美(本江奨励賞)

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「ルーム」橋本晶子(木ノ下審査員賞)

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「夜光 I」吉井宏平(木ノ下奨励賞)

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「観葉植物A」田淵麻那(保坂審査員賞)

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「ラビリンス」大谷郁代(保坂奨励賞)

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昭和シェル石油が1956年に創設した『シェル美術賞』。その2014年のグランプリを獲得した野原健司の言葉は、ぼくらがいま、アートとのどう向き合いかをも示しているようだ。

「絵を描くことは、普段の生活とすごく近いところにあり、ずっと続けていること」。アートは決して日常とかけ離れた存在ではない。1975年生まれの画家の言葉は美術との接し方や、続けることの意味深さ、そして、新しい可能性を信じることの意味の大きさまでを感じとる。

シェル美術賞は、現代美術を担う将来性のある若手作家の発掘という目的に基づき創設された「完全公募制」のコンクール。それゆえ応募条件は、40歳以下と限定されている。まさに、若手作家の発掘と発表の場を提供したいという意図が反映されたコンクールだ。

芸術を志す者たちにとって、少なからぬバックアップが必要であることは言うまでもない。そしてそれは、なにも芸術に限った話ではない。

優れた才能や能力を社会に問うためには、結果が出る前にそこに先行投資し、可能性を試し、継続的に支援していく体制をしっかりつくりあげなければならない。支援体制が強固であればあるほど、多くの可能性を育む。そこにぼくらは、スタートアップと投資家との関係性を見出し、あるいはクラウドファンディングで一気にプロダクトを完成させる若いものづくりの旗手たちの姿をみる。いずれにおいても、大切なのは、相応の結果を生むためには相応の環境が必要だ、ということだ。

12月10日からは、2014年の受賞作品が国立新美術館にて展示される。シェル美術賞では、作家の未来を応援する企画「シェル美術賞 アーティスト セレクション」を2012年よりスタート。シェル美術賞の過去受賞・入選作家を対象に作家が選出され、同じ会場内のコーナーに作品展示されることになっている。

日常のなかでふらっと立ち寄って、作品を眺める。新しい可能性を先んじて目撃して、期待を高める。この展示は、そんなきっかけになってくれるはずだ。

シェル美術賞展 2014

開催日程
2014年12月10日(水)〜12月23日(火・祝)
※16日(火)休館
10:00〜18:00(12/12、12/19は20:00まで、最終日は16:00まで)
※いずれも入場は閉館30分前まで

開催場所
国立新美術館 1階展示室1B (東京都港区六本木7-22-2)
tel. 03-6812-9921 (会期中のみ)

主催
昭和シェル石油

展示内容
シェル美術賞2014 受賞・入選作品 計52点

入場料
一般400円 大学生200円

※高校生以下、70歳以上の方、障がい者手帳等持参の方と介護の方は無料。
シェル美術賞公式WEBサイトにて、100円の割引券をダウンロードいただけます。