『高校デビュー 15 -遠恋編- (マーガレットコミックス)』河原 和音 集英社

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 2000年代に入り、全国の小中高校で導入が進んでいた2学期制。それがここにきて、元の3学期制に戻す動きがあるようです。もともと2学期制の導入は、始業式や終業式、定期テストの回数を減らし、授業時間を増やすことを目的としていましたが、一方で、定期考査の数が減る(通知表の回数が減る)ため、保護者などから不満の声が上がっていたのだとか。

 1年間のスケジュールを2回に分けるか、3回に分けるか。実は、これって生徒にとっても大切なこと。たとえば「高校デビュー」「中学デビュー」という10代の男子、女子にとって、おそろしく重要なイベントがあります。どれだけ重要かというと、これから高校デビューをしようという高校生を応援する専門サイト「デビュー学園」というサイトまであるほど。

デビュー学園
http://debut-gakuen.com/

 今までの自分と別れを告げて、今日から新しい自分に生まれ変わるんだ――この、"人生簡易リセットボタン"ともいうべき青春の儀式。なにも入学時の4月だけに行われるものではありません。たとえば夏休み後に、いきなり変貌し"2学期デビュー"を果たす女子高生。同様に年末年始を過ごした後、突然、それまでのお調子者から男前キャラに変身する男子中学生。そう、生徒らにとって、長期休暇前後は生まれ変わりやすいミラクルタイムでもあるのです。つまり、年間スケジュールが2回より3回に分けられていた方が、変身するチャンスが多くなるということ。

 前出「デビュー学園」には、3学期デビューの極意についてこう記されています。

「3学期デビューの特徴は、高校デビューの時とは違って、すでにクラスでの人間関係が出来上がっているということ。だから『とにかく自然に』が極意! あんまり激変しちゃうと周囲から『なにがあったの?』なんてびっくりされるかも。なので、3学期デビューでは『あれ、なんか雰囲気変わった?』『ちょっと可愛くなった?』くらいに思わせよう!」

 入学時の「デビュー」と違い、3学期デビューでは、激変は禁物とのこと。年明けからデビューを目論んでいるキッズの方は、くれぐれもご注意ください。
 
 本書『高校デビュー』は『別冊マーガレット』にて2008年8月号まで連載されていた、河原和音さんによる青春漫画。ストーリーは、中学時代は部活一筋だった長嶋晴菜が、高校では彼氏を作って素敵な恋愛をしようと思い高校デビューを試みるも、一向に彼氏は出来ないどころか、出来る気配すらなし。そんなときに同じ高校の超絶イケメン先輩の小宮山ヨウと出会い、彼を絶対に好きにならないことを条件に"モテコーチ"をしてもらうことに......という、甘酸っぱい物語です。

 つまらない昨日までの日常から抜け出し、バラ色のスクールライフを送りたい中高生、またそんな物語を自分に投影しつつムフフしたいオトナの方は是非、読んでみてはいかがでしょうか。