<ダンロップフェニックス 初日◇20日◇フェニックスカントリークラブ(7,027ヤード・パー71)>
 7番パー5は約235ヤードをピン奥7メートルにつけてイーグルを奪取。8番も7メートル、9番は6メートルを沈めて、上がり3ホール圧巻のイーグル、バーディ、バーディフィニッシュ。「俺を誰だと思ってるんだ?AONだよ?」。上機嫌で引き揚げてきたのは中嶋常幸。1イーグル・5バーディ・3ボギーの“67”。首位と3打差の4アンダー4位タイと1985年大会のチャンピオンが、契約を結ぶダンロップのビッグイベントで絶好のスタートを決めた。
中嶋常幸、昨年は手術から復帰で6位スタート
 「今日はカップがすごく近く見えた。あっと思いだしたことが2つあったんだ」。この日の好スタートを支えたパッティング。思い出した2つのコツとは?
 「歌いながら打つのよ。頭の中で」。パターを構えると、頭の中にあの名曲が流れ出す。「ナンバーワンにならなくてもいい。もーともと特別なオンリーワーン」。SMAPの名曲“世界にひとつだけの花”に乗せて放たれるボールは面白いようにカップに沈む。
 「ナンバーワン、オンリーワンだからワンパットだよ」とゲンもいいこの曲は、「黙っているとリズムがない。嫌なモヤモヤが広がってくる」と付き合いも長くなったイップス対策に効果を発揮。「歌を忘れたカナリヤが、歌を思い出した」とニッコリだ。
 「若いころはここで勝つのが目標だった。今はここで勝つのが夢」と語る今大会。昨年大会も、怪我からの復帰戦にここを選び初日6位タイと好スタートを決めた。しかし、3日目に“80”を叩くなどして失速。それでも「あの失速が、今の原点になっている」と今も世界のトップが集まるこのフィールドが60歳を突き動かす原動力となっている。
 10月末の日本シニアオープンから、ここまで4連戦中。「さすがに来週はちょっと厳しいかな」と苦笑いを浮かべながらも、「ここで勝てばシリーズにも出られる」と“夢”は諦めていない。最後は「それはさすがにジョーダン(冗談)・トミーになっちゃうかな」と今大会注目のジョーダン・スピースに絡めてギャグを飛ばしたものの、その目は勝負師そのもの。「一番勝ちたい試合といっても過言ではない」と残る3日間へ気合いを入れなおした。
 ちなみに、パッティングで思い出したもう一つのコツとは。「ボールをよく見ることだよ。心配になるとすぐにカップを見ちゃうからね。基本ですよ」。
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