Q:帰宅するのが夜の9時から10時頃で、食事をした後、パソコンで株やブログ、フェイスブックなどをして寝るのが2〜3時になります。そのせいか、よく眠られず便秘もひどいし、体がだるいのが続いています。不調を改善したいのですが、アドバイスをお願いします。(29歳・信用金庫勤務)

 A:ご質問の方は、ご自身が仰っていますが、生活スタイルが今の不調を引き起こしている主な要因であることは確かでしょう。
 仕事が多忙で日中は自分の時間が持てないので、夜遅い時間が自分の時間となり、あれこれと行うものと思われます。
 株にしろSNSにしろ、パソコンでいろいろなことをすると頭が冴えてきます。だから、さあ寝ようと思ってベッドに入っても、すぐには眠れないはずですし、熟睡もできません。
 だから、眠れないのは当然です。深夜まで起きて頭を使う活動をすると、体は休息を要求しても、心は起きていたがります。
 つまり、自分で眠らないようにしているわけですが、本人は眠れないと思っているのですね。こういう体の状態を漢方では「陰虚陽盛」といいます。体も心も含めて昼間の生活が夜に持ち越されているのです。

●夜型の生活をやめよう
 私たちの体は1日のリズムに従って働いています。それが本来の姿なのです。だから、赤ちゃんに便秘はないし、犬も不眠や便秘には悩みません。
 ご質問の方の便秘も、自然のリズムに逆らった生活が便秘の原因となっているのはおわかりでしょう。ちなみに、犬も不自然な生活を強いられると便秘になることがあるそうです。
 ですから、ご質問の方にまず求められるのは、生活リズムの改善です。一番よいのは、自分時間は朝に持つようにすること。つまり、朝型の生活にシフトするのです。
 夜は頭が冴えるようなことはせず、なるべく早い時間に就寝します。そうすれば、不眠も便秘も改善してくるでしょう。
 そして、それと並行して漢方薬を利用するとよいでしょう。漢方では、不眠に対して強い作用のものを使いません。西洋医学の睡眠薬のように無理に眠らせる薬はないのです。
「麻子仁丸」という穏やかな整腸作用のある薬や、「六君子湯」という胃腸の薬は、体の状態を整えて眠りやすくします。

三浦於菟氏(吉祥寺東方医院院長)
東邦大学医学部卒。国立東静病院内科勤務を経て、中国・南京中医学院、台湾・中国医薬学院に留学。東邦大学医学部東洋医学科教授を経て、同大学客員教授。著書『東洋医学を知っていますか』など多数。