先週公開された、とある曲とそのミュージックビデオが海外メディアで話題になっています。

それは『Literally, I Can’t』という、グラミー賞を受賞したこともあるPlay N SkillzというHIPHOPユニットの1曲。Redfoo(LMFAO)、Lil Jon、Enertia McFlyなど日本でも人気のHIPHOPアーティストが参加し、豪華なコラボが実現していることでも注目されていました。

『Literally, I Can’t』は直訳すると「文字通り(本当に)、私はできません」。そのミュージックビデオには、パーティーに訪れたお嬢様風の女性たちを飲酒やダンスを誘っても、しきりに「I can’t」(できません)と嫌がる彼女たちの姿と、誘いに断られて苛立つアーティスト達およびパーティー客の姿が映されています。ラップにも、「お前の意見は聞いていない」など女性に対してとても攻撃的な歌詞が並べられています。

    海外メディアはレイプ文化の助長を懸念

見方によっては露骨に嫌がる女性たちに対して「そんなにお高くとまらなくても良いから楽しもうよ」と言っているようにも見えます。パーティーを盛り上げる立場であるアーティストたちが普段感じている、場の空気を読まない、ノリが悪い客への皮肉や風刺ととらえることもできるかもしれません。

しかし多くの海外メディアでは、「こんな性差別的な曲が現代に存在するのが信じられない」などと激しく非難しています。また、「このミュージックビデオでは、男性の誘いに乗らずに飲酒もセックスもしない女性がとにかく間違っていると言っているかのようだ」とし、影響のある有名アーティストたちがこうした曲をリリースすることによって若者のレイプ文化を助長させる危険性を指摘しています。

    ネット上の反応もほとんどが否定的

海外メディアでの批判的意見と同様に、この曲に対して多くの人が不満を持っているようです。ネット上では

・こんな不愉快な曲、今まで聴いたことがない
・女性は男性の要求にすべて答えなくてはいけないと言っているの?
・この曲になんの音楽性も魅力も感じない

など、男女問わずこの曲に対して嫌悪感を示す声が多く見られました。

しかし一方では、

・でもこの光景がクラブの現実だよね
・こういうのが嫌な女性はパーティーとかクラブに行かなきゃ良い

という少数派の意見も。

現在は、アーティスト本人のツイッターに直接、なぜこの曲を作ったのか質問する人も現れているそうです。度が行き過ぎた皮肉なのか、女性嫌悪のメッセージなのか、アーティストたちが伝えたい真意については正確にはわかりませんが、皆さんはこの曲を聴いてどう感じられるでしょうか。

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(編集部)