施政方針演説、「改革断行が本懐」

【ライブドア・ニュース 21日 東京】 ― 第162通常国会が21日召集され、小泉純一郎首相は同日午後、衆議院の本会議で郵政民営化を中心とした施政方針演説をした。

 小泉首相は、最大の焦点とされる郵政民営化について、法案を今国会に提出し成立を期す決意を明言。窓口ネットワーク、郵便、貯金、保険の4分社化の実現など、昨年9月に閣議決定した基本方針通りの組織形態を打ち出すことで、民営化実現への意欲を示した。

 首相は、「天将にその人に大任を下さんとするや、まずその心志を苦しめ、その筋骨を労せしむ」と孟子を引用して、これまで自ら進めてきた構造改革を振り返った。また、「改革を断行することが、私の本懐」と今国会への決意を強調した。

 会期は6月19日までの150日間。施政方針などに対する各党代表質問は24日から3日間、衆参両院で行われる。


施政方針演説の要旨
【災害】
●災害に強い国づくりを進める。スマトラ島沖地震に、アジアの一員としてできる限りの復興支援を進めていく。

【治安】
●世界一安全な国の復活を目指す。警察官を3500人増員。繁華街での暴力団・外国人犯罪組織の取締りを強化。

【社会保障】
●公的年金制度の一元化を含め、社会保障の一体的見直しに早急に取り組む。

【介護保険】
●介護保険制度の安定に向け、予防を重視したシステムに変換し、在宅と施設介護の利用者負担の公平化など、制度全般を見直す。

【特殊法人改革】
●道路関係4公団は10月に地域分割した上で、民営化。債務は45年以内にすべて返済する。
●独立行政法人は、32法人を22法人に再編し、8300人余りの役職員を非公務員化する。

【教育】
●義務教育のあり方は、国の責任を引き続き堅持する方針のもと、今年中に結論を出す。

【地方】
●引き続き市町村合併を推進し、北海道が道州制に向けた先行的事例になるよう支援する。

【財政】
●民間と競合する住宅金融公庫の直接融資の廃止など見直し、最大時40兆円以上あった財 政投融資を来年度は17兆円以下に抑える。
●2010年代初頭に、政策的な支出を新たな借金に頼らずにその年度の税収等で賄えるよう、歳出・歳入両面から財政構造改革を進める。

【環境】
●運輸事業者に省エネルギー対策を義務づける。3月に公用車をすべて低公害車に切り替える。

【外交・防衛】
●国連安全保障理事会の常任理事国の一員となるよう外交に力を注ぐ。
●米軍再編は、米軍駐留による抑止力を維持し、沖縄等の地元の過重な負担を軽減する観点から、米国との協議を進める。
●テロや弾道ミサイルなど新たな脅威に対応し、国際平和協力活動に主体的に取り組む。
●北朝鮮に対し、「対話と圧力」の考え方に立って、拉致・核・ミサイルの問題を包括的に解決し、両国間の正常化を目指す。
●韓国、タイ、マレーシアなどとの経済連携協定の締結を進め、経済的繁栄を共有する東アジア共同体の構築に積極的な役割を果たす。

【皇室】
●皇位継承を安定的に維持する制度のあり方を検討する。【了】

小泉首相による施政方針演説動画はこちら

ライブドア・ニュース 常井健一記者