「彗星の大気」から有機分子を発見:探査機「フィラエ」

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彗星に降り立った着陸船「フィラエ」が、地表付近の気体から、炭素を含む有機分子の存在を検出した。地表からアミノ酸が検出されるかどうかが大きな関心事になっている。

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チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P/Churyumov-Gerasimenko)に有機分子の存在が確認された。これは、地球上の生命体が、遠く離れた極寒の世界からやって来た可能性を示すものだ。

このデータを収集したのは、欧州宇宙機関(ESA)による彗星探査機「ロゼッタ」の着陸船「フィラエ」(日本語版記事)に搭載された、サンプルを採取して組成を分析する機器「COSAC」で、炭素を含む有機分子の存在を、67Pの薄い大気(地表付近の気体)から検出したという。

この炭素化合物がどのような組成なのかはまだ明らかではなく、詳細を知るにはさらにデータを分析する必要がある。

なお、これより前の分析では、67Pの地表が氷に覆われており、推測よりはるかに硬いものであることがわかっている。

熱の測定と調査を行う機器から得られたデータによれば、67Pの地表は厚さ10〜20cmの塵に覆われており、その下には、硬い氷または氷と塵の混合体が存在するという。

科学者らは、67Pの地表で使用された10個の装置のうち、最後の装置である「SD2」と呼ばれるドリルが、少なくともある程度の土を分析用に採集できたのではないかと希望を抱いている。

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フィラエは、協定世界時で11月16日土曜日の0時過ぎにバッテリーが切れた(日本語版記事)。科学者らは、フィラエがロゼッタへのデータ送信を停止する前に、急いでデータを集めていた。

P67がこのまま太陽に近づけば、フィラエの太陽電池が息を吹き返すという希望はまだ残っている。

報道によれば、母船のロゼッタはすでに有機分子の存在を検知している。ロゼッタが8月に67Pから200km以内に接近したとき、そのセンサーが、彗星核の周囲にある星雲状のガスや塵の探査を開始し、水、一酸化炭素、二酸化炭素、アンモニア、メタン、メタノールの痕跡、ホルムアルデヒド、二酸化硫黄、硫化水素等を検知していた。今回フィラエが67P地表でアミノ酸を発見すれば、地球の生命誕生に彗星が関与したという説に大きな影響があるという。

なお、米航空宇宙局(NASA)の「スターダスト」はヴィルト第2彗星周辺の宇宙塵を2006年に地球に持ち帰り、グリシン(単純なアミノ酸)が発見(日本語版記事)されている。

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