【株・FX】「あわよくば」は禁物! FPが教える、絶対避けるべき「投資の注意点」

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お金の「そうなんだ!」「本当?」といったいろんなヒントをファイナンシャル・プランナーの筆者が紹介します。今回は「今なら株とかFXで稼げるんじゃないの?」と甘く考えている人への注意点。株価はぐんぐん上がり、一気に円安になったからといって、今から軽い気持ちでスタートするのなら要注意です。

株初心者への「大失敗にならない3つのアドバイス」

■今なら株やFXで大儲けするチャンス?

株価が大きく上がっています。日経平均株価(225種)は春頃14000円を割れていたところ、今では17000円前後です。しかも、そのほとんどはたった1カ月の上昇によっており、最大で20%も値上がりしています。

為替も大きく円安に振れています。いわゆる黒田バズーカ2.0発動前1ドルは106円くらいだったところ、今では117円台まで上昇しています。こちらも10%の値上がりです。為替でもうけるFX(外国為替証拠金取引)では実際のお金の何倍ものやりとりをしますので、10倍ないし25倍の利益になることがあります。

仮に30万円を投資して株価が20%上がったのなら1カ月で6万円の儲けですし、25倍のFXで10%の値上がりを得たのであれば、投資元本の2.5倍にお金が増える計算になります。

投資は確かにあなたのお金を預貯金より効率的に増やすチャンスですし、こうしたタイミングは「チャレンジしてみようかな?」と思ってしまいます。

しかし、雑誌やCMをみて「今なら簡単に儲けられるんじゃね?」などと軽く思っているなら、それは要注意です。誰でも簡単に儲けられるほど、あまい世界ではないからです。

今回は3つの注意点で、あまい気分に喝を入れてみたいと思います。

■(よくある失敗1)オーバーコンフィデンス

オーバーコンフィデンス、つまり自信過剰ということですが、これは投資においてもっとも避けるべきポイントのひとつです。

私たちは何か自信がなければ投資をしてみようとは思いません。ある種の勇気がなければ儲かるチャンスもないわけです。しかし自信があれば投資に勝てるような関係はありません(残念ながら)。

一時的にビギナーズラックで儲かることはよくあります。マーケットが大きく動いているときは本人の努力とは無関係に儲けられたりするからです。

しかし、マーケットが落ち着いたときはそう簡単に儲けられなくなります。このとき自信過剰な人のほうが運用が下手という統計調査もあるほどです。多くの場合、無理な売り買いを繰り返して損を増やすのです(売買時の手数料も地味に積み重なってマイナスになる)。

自信を持たない、というのと自信過剰は違います。自信の「持ちすぎ」は禁物だと、何度も自分に言い聞かせてみてください。

■(よくある失敗2)高値つかみと狼狽売り

初心者が陥りがちなミスをもう少し具体的に考えてみると2つの失敗パターンがあります。

まず、「儲かるかもと思って買ったときにはもう十分値上がりしたあとだった」というパターンがあります。この場合、それ以上の大きな値上がりはしなかったり、むしろその後は値下がりしたりします。

今がチャンスと思って買ってみたらもうそれ以上値上がりしないパターンが「高値つかみ」というもので、「儲かる流れに乗ったつもりがもう遅かった」というオチはよくあります。初心者ほど今の相場が適当かどうか分からないので、勢いに乗るあまり流れが終わったタイミングに気がつかないのです。これは要注意です。

もうひとつのパターンは、「値下がりしたので焦って売ったらそのあと値段は戻ってきた」というものです。株や為替は常に値動きがありますが、値動きの上下動に慣れていないため、ちょっと値下がりしてしまうとパニックになりあわてて売り払ってしまいたくなります。

しかし、短期的な値動きがあっても値動きが戻れば「何もしないでおけば損しなかった」ものをわざわざ売って損失確定してしまうのです。あとで気がついて、後悔します。

これは「狼狽売り」といわれます。 焦って手放してしまう、という意味ですが、文字通り焦りがあなたの損になってしまうわけです。

これも初心者の陥るミスの典型で、株価の上下や為替の上下に慣れていないから起こります。避けておきたいところです。

■(よくある失敗3)多すぎる投資額による大失敗

自分の投資に関する能力以上に投資をしてしまうのも、初心者が陥る失敗パターンです。具体的にいうと「金額」です。

株価でいえば短期的な下落幅はせいぜい20〜30%です。1日であれば5%くらいでしょう。10万円であれば2〜3万円の損失にとどまりますし、1日あたりなら5000円の損ですみます。

FXの場合、実際の金額の10〜25倍といった売買を行うため損失が生じたときも10〜25倍になります。よって、10万円の投資額が全額なくなる、ということも起こります。2倍になるラッキーな話の裏には、全額なくす恐れもあるわけです。

このとき、「手元に貯金が100万円あるし、全額突っ込めばあっという間に2倍になるかも」と思ってしまうのは初心者の要注意です。

投資においてはうまくいく可能性と失敗する可能性は同等程度に考えておくべきであり、失敗したとき困らない程度の金額を設定すべきだからです。

株もFXも数万円からスタートすることはできます。それでもつい100万円入金してしまうのは「10万円の20%より、100万円の20%のほうが儲けが大きい(金額的に)」とふらふら思ってしまうからです。

初心者ほど金額は控えめに。これは大事な鉄則です。

■あわよくば、は禁物。 ちゃんと勉強してから

投資をすると、経済ニュースをよく読むようになりますし、知らなかった会社や海外の知識が得られます。また資産運用についての知識を積み重ねていくことは個人のお金の管理においても大切なことです。

しかし、1カ月でなんとなく学べるほど簡単なものではありません。今起こっている株価の上昇や円安はもうそろそろ終わりかもしれません(まだ続くかもしれず、それは誰にも分からない)。

投資についてはしっかり勉強してからスタートすることが大切です。もしスタートしたいのであれば、「失敗が勉強と割り切れる」金額、数万円から多くても10万円の範囲で始めましょう。

投資そのものについてはぜひチャレンジしてみてほしいと思いますが、「あわよくば」は禁物ですよ。