深野康彦氏
 必死に探した銘柄は、すでに割高水準――。そんな銘柄選びに疲弊した投資家にオススメなのがレバレッジETFだ。奇しくも、日経平均株価は上昇基調。これに連動したETFで荒稼ぎせよ!

◆今なら個別株より簡単!

 消費税10%増税先送り、衆議院解散などで乱高下する日本株を見ていると、単純に「買い」と言えるのか、疑いたくなってしまうものだ。

「10月の下落は世界経済の減速が要因との見方もあるが、実際は米国投信の決算月だっただけ。投信勢が上がった株を処分し、それに加え、それを前もって予測していたヘッジファンドが売りを仕掛けたからです。米国投信は1000兆円近くも株を持っていますから、その影響は大きい。ただ、もう投信の処分売りも終わりましたから、日本株も本格的な反発に向かう」(大手証券アナリスト)

 金融関係者の中には「いよいよ日経平均2万円を目指す時期」という声もある。ならば、日本株買いなのかと思うのだが、ここでいつも躓くのが銘柄選びだ。「国会審議が“政治とカネ”の問題で停滞しているせいで、相場のテーマが見えづらくなっている」(前出のアナリスト)ため、銘柄選びに苦慮。せっかく発見した銘柄は割高水準で高値掴みしてしまう投資家は多いはずである。

 そんな個人投資家たちを中心に、今注目を集めているのが「レバレッジETF」。特に日経平均株価と連動した設計のレバレッジETFが人気を集めているというのだ。

「レバレッジETFは、運用にレバレッジを利かせることで日々の指数の2倍の値動きとなるように設計されているETFのこと。例えば、日経平均連動型のレバレッジETFであれば、日経平均が1%上昇すれば、2%上昇します。昨年末頃から個人投資家を中心に人気が出始め、今では1日の売買代金ランキングではソフトバンクと1位を争うほどの活況ぶり。ほかに、日経平均とは逆の動きをする『インバース型』も徐々に人気を集めていますね」(ファイナンシャルプランナー・深野康彦氏)

 確かに、2倍の値動きというのは魅力である。しかし、日経平均株価の値動きの2倍というだけでそこまで人気が集まるものなのか。いまひとつピンとこない。

「なんと言っても人気の最大の要因は現物取引でもレバレッジが利いていることです。指数は、個別銘柄に比べると値幅が小さいのが難点ですが、レバレッジETFなら、信用取引を使えば最大で6倍以上の資金効率を得られます。それを一番身近な日経平均株価と連動させる形でトレードできるからこそ、日経連動型レバレッジETFは個人投資家の人気を集めたのでしょう。また、昨年に信用取引の制度が変更され、同一の保証金で同じ銘柄を何度も回転売買できるようになったことも追い風のようです」(深野氏)

 100万円程度の少額でも、レバレッジETFと信用取引をダブルで活用すれば、大きな投資効果を得られる。そのため、サラリーマン投資家も休憩中のトレードで十分儲けられるというわけだ。

⇒【後編】に続く http://hbol.jp/12673

<東証に上場している日経平均連動の主なETF>

●NF日経平均レバレッジETF[1570]
売買代金:3083億1577万2000円/現在値:1万1740円
東証算出の「日経平均レバレッジ・インデックス指数」と連動。日経平均の2倍の値動きとなり、レバレッジ型ETFの中では断トツで人気。運用・管理は野村アセットマネジメント

●日経平均ブル2倍ETF[1579]
売買代金:283億5949万1000円/現在値:1万2290円
同じく東証算出の日経レバレッジ・インデックス指数と連動。売買単位は10口なので、最低投資金額が野村系と同じ性質の商品の約10倍となるほか、流動性もやや劣る

●NF日経平均インバースETF
売買代金:73億6834万6000円/現在値:2868円
日経平均と逆の値動きをする「日経平均インバース・インデックス指数」と連動。日経平均が1%上昇すると、1%下落する。レバレッジ型と比べて流動性に劣るが、出来高は十分

●日経平均ベアETF[1580]
売買代金:18億9726万4000円/現在値:7720円
「日経平均インバース・インデックス」と連動。日経平均のマイナス1倍の値動きで、売買単位は10口単位。日々の出来高は少なめで、大きな資金で売買するにはやや不便か

※株価をはじめとしたデータは10月31日の終値時点のもの

【深野康彦氏】
ファイナンシャルプランナー。ファイナンシャルリサーチ代表。’89年にFPに転身、’96年に独立。FP業界25年の知識と経験を活用し、資産運用などマネー全般に関する情報をわかりやすく解説する

― [レバレッジETF]で日経平均株価の上昇に賭けろ!【1】 ―