※イメージ画像:『オレは絶対性格悪くない!』太田出版

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 テレビ・ラジオ合わせてレギュラー13本の絶好調男・有吉弘行(40)に思わぬ逆風が吹いている。有吉のやる気の低下に対し、憤懣やるかたないといった業界評が漏れ聞こえ始めたのだ。

「とにかくカンペに頼るようになった。もちろん自分が疑問に思ったことはゲストやパネラーにぶつけますが、それも一言二言だけです」(在京テレビ局スタッフ)

「番組の台本通りに進めることを"流す"と言いますが、まさに今の彼は流している。ゲストにも茶々を入れるのは最低限にとどめ、守りに入っているような感じがします」(制作会社ディレクター)

 かつて東野幸治(47)が、人気バラエティ『アメトーーク!』(テレビ朝日系)に「どうした!? 品川」という企画を持ち込み、映画監督や料理人など幅広いジャンルに進出する一方、芸人としての気概が見られなくなった品川庄司の品川祐(42)に原点回帰を促すべく鼓舞していたが、有吉にもまさに、「どうした!? 有吉」といった事態が起きているようだ。『進め!電波少年』(日本テレビ系)のヒッチハイク企画で国民的な人気を獲得し、その後続いた長い低迷期を経て、"毒舌"で見事なセカンドブレイクを果たした有吉に、何が起きているのだろうか?

 "変化"が顕著に現れたのは、8日にフジテレビ系で放送された、芸人大喜利王決定戦『IPPONグランプリ』だった。

 最終的には、過去3度の最多優勝を誇る絶対王者バカリズム(38)を破り、2度目のチャンピオンに輝いた有吉だったが、これまでの大会での鬼気迫る回答とは打って変わって平凡な回答も目立った。たとえば、「オナラをした後に言うと女にモテる一言とは?」というお題には「今のは毒ガスだからな」と誰でも思いつくような回答をし、「叫ぶと必殺技っぽく聞こえる言葉を教えてください」というお題に対しては「ひぐちカッター!」と同じ芸人である髭男爵・ひぐち君のギャグをそのままパクるなどし、ネット上では「普通に必殺技じゃん」「これは反則」といった声が上がっている。

 また、決勝戦で出題された「すんごいエロい名前を考えてください」に対しての「アーナルデ・シメツケネッガー」という回答は、実は10年前に放送された『内村プロデュース』(テレビ朝日系)で彼自身が、「ジェニーいとう(おネエタレント)の得意技は何?」という大喜利問題で答えた回答を"再利用"したものだった。

 有吉自身も、同番組への出演に限界を感じたのか、翌9日放送のJFN系ラジオ番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』の中で、IPPONグランプリに触れ、「出てるのもウザったいでしょ」「もっと若手でやったほうが楽しい」「おじさんたちは、老兵はただ去るだけ」と引退を示唆している。

「有吉はその言葉通り、自分も含めて変わり映えしない出場者たちに嫌気がさし、後進に道を譲ることを決めたのかもしれませんが、それにしても回答に以前ほどのキレは見られなかった。"大喜利エリート"と呼ばれるライバルのバカリズムとの勝負前に繰り広げるお決まりの舌戦も、今大会は比較的おとなしかった気がします。今までコントや漫才などのコンテストの賞とは無縁だった彼は、IPPONグランプリでの優勝を是が非でも手に入れたいと思っていた時期もあったようですが、すでにそれも果たし、目標ではなくなったのでしょう。これだけ冠番組を持っていますから、当然といえば当然かも」(芸能ライター)

 今月3日に放送された『有吉ゼミ 2時間スペシャル』(日本テレビ系)は14.8%(ビデオリサーチ、関東調べ/以下同)を記録し、翌週10日の放送でも13.6%と好調。また、9日の『有吉反省会』(日本テレビ系)は11.4%で、12日の『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日系)も10.4%と安定した人気ぶりを見せ、「有吉」の名がついているだけで数字が見込めるという状況が続いている。

 業界の酸いも甘いも知り尽くした有吉という芸人が、現状にあぐらをかいているとは思えないが、人間誰しも余裕ができれば丸くなってしまうもの。そんな彼に対して業界内から不満の声が漏れ始めたというが、一発屋から大人気タレントに返り咲き、日本テレビ芸能史上まれに見る奇跡の大逆転劇を遂げた彼なら、きっと見事な返し技を披露してくれるだろう。新しい有吉がどんな芸を武器にするのか楽しみにしたい。
(文=今井良介)