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日本電産は11月13日、同社の中央モーター基礎技術研究所が、SiCを搭載したインバータでモータを駆動する技術を開発し、永久磁石を全く使わず特別な制御が必要なスイッチトリラクタンスモータ(SRモータ)に適用して、マグネットレスモータ駆動システムのコンセプトモデルを試作したと発表した。

今回、低損失・高耐熱で大電流駆動できるSiC半導体デバイスに着目し、SiCを搭載したインバータでモータを駆動させるシステムの実現と、モータ駆動システムの小型化と軽量化に成功した。試作したコンセプトモデルは、従来のインバータとモータの組み合わせに比べ、32%の小型化、69%の軽量化を達成している。加えて、インバータにSiCを使用することで電力損失を大幅に抑えることができるため、低消費電力化にも大きく貢献することが期待されるとしている。

また、同モータ駆動システムの試作においては、SiC半導体デバイスの性能を引き出すための回路技術と、インバータに搭載される部品のサーマルマネージメントを可能とするための熱解析技術を開発した。SiC半導体デバイスは、京都大学で数十年にわたり研究開発が進められているが、京都大学を中心とした多くの大学、企業、公的研究機関が一体になって推進する科学技術振興機構(JST)京都地域スーパークラスタープログラム(中核機関:京都高度技術研究所)に日本電産が参画して開発を進めたという。具体的には、産々連携としてローム、ニチコン、産学連携として京都大学、大阪大学、立命館大学と共同開発を行った。さらに、このSiC半導体デバイスを搭載したインバータの回路シミュレーションを考慮したモータ駆動システムのための熱解析技術を横浜国立大学と共同で開発した。

今後は、インバータとモータを一体化した機電一体モータを2015年に開発する予定。そして、今回開発したモータ駆動システム技術を、2017年以降に産業・家電分野の中・大型モータシステムへ適用し、2020年以降には車載分野へと展開していくとコメントしている。

(日野雄太)