「(江角マキコさんは)自分の言動の波及を緻密に考えず、素直に(ブログを)書いてしまわれたような気がします。メリットがありませんからね」

 そう語るのは、隔週連載『中山秀征の語り合いたい人』第27回のゲスト、精神科医・名越康文さん(54)。コメンテーターとしてもおなじみの名越さんが、2014年“ニュースな女”の心理を分析!10年来の付き合いだという2人のぶっちゃけトーク、スタートです。

中山「江角マキコさんのママ友騒動はどうでしょう?やったかどうかは別にして、どんな心境だったのか教えてほしいです」

名越「江角さんは女優ですから、今までは自分の言動をすべてチェックしてもらえていたんじゃないかな。バラエティに進出しても、彼女が自由に発言しようが、うまく編集されて問題にはならなかった。安全弁がない状態なのに、そのままのテンションで、素直にブログに『ママ友にいじめられている』と書いてしまった気がします」

中山「男性マネージャーに命じ、落書きさせたとも報道されていますが」

名越「マネージャーが落書きした、彼は心療内科に通っているという報道もありましたが、心療内科に行っていること自体がかなり重要なプライバシーです。なぜ本人ではなく江角さんが先に言ってしまったのかと、引っかかっていたんですよね。それをブログに書いたことも、状況をわかりにくくさせた。書いたことによる波及が見えなくなっていたのかもしれません」

中山「橋本聖子さんと高橋大輔くんのキス写真騒動もありましたよね」

名越「お酒を飲むとキス魔になる人って、いるんですよね。ものすごく頑張ってきた人や、厳しい環境で耐えてきた人、抑圧されてきた人は、何かのきっかけではじけてしまうこともある。しかも、この件は身内から写真が流出しています。もしかしたら橋本さんは精神的には参られたんじゃないかな。仲間だと信じていた人に裏切られると、本当に人間不信になり、PTSDになってしまう場合もありますから」

中山「そういうふうに陥ってしまう事例は結構あるんですか?」

名越「僕は何人も知っています。大勢の前で裏切られたり、責められたり、仲間内から裏切り者が出たりするのは、精神に強烈なダメージを与えます。しかも、それから何年も苦しみが続く場合が多い。仲間を売るような人間は増えてほしくないですよね」