投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の11月10日〜11月14日の動きを振り返りつつ、11月17日〜11月21日の相場見通しを解説する。

 * * *
 先週の日経平均は上昇。消費増税先送り、衆院解散・総選挙への思惑が手掛かり材料となるなか、週末14日には一時17500円を回復する局面をみせている。週明け10日の日経平均は、7日の米雇用統計の結果を受けて為替市場でドル売りが優勢となるなか、利益確定の流れが先行した。ただし、日経平均は足元のもち合いレンジ(16700-17100円)での推移が続くなど、日銀の追加緩和とGPIF改革の合わせ技によって押し目買い意欲は強い。

 その後、消費増税先送りへの見方から日経平均はもち合いレンジを上放れると、週末にはオプションSQに絡んだ商いの影響もあり、一時17500円台を回復。ただし、消費再増税に関連する要人発言等が相次ぐなか、これに株式、為替市場ともに翻弄させられる局面も目立っていた。また、主力大型株主導での上昇となる半面、中小型株などには換金売りが強まる動きも目立つ。

 今週は、週明け17日の7-9月期の国内総生産(GDP、速報値)に国内外の関心が集まることになろう。安倍晋三首相が消費税率を引き上げるかどうか判断するうえで重要な指標となるが、ESPフォーキャスト調査によると、7-9月の予測値は前期比年率プラス2.47%と、前月調査の3.66%から下方修正されている。14年度の成長率予測も下方修正されるなか、増税先送り論が高まっている。自民税調会長が消費税再増税先送りを容認との報道もあり、ほぼ先送りで決定だろう。

 また、今週は18、19日に日本銀行が政策委員会・金融政策決定会合を開く。前回の予想外の追加緩和政策では、消費増税を進めるための施策でもあったため、黒田東彦総裁の会見が注目される。そのほか、19日に米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表されるため、長期的な低金利政策への見方などが確認されそうだ。

 そのほか、米国では寒波が早まるとの予想から、冬物衣料などを早めに買う動きがみられている。ウォルマートの予想を上回る決算が確認されたほか、14日発表の小売売上高への注目度も高い。米国は車社会であるため原油相場の下落基調によって消費にプラスに働くとみられており、小売売上高が予想を上回ってくるようだと、年末商戦への期待が週明けの市場に好影響を与えそうである。

 日経平均は急ピッチの上昇で過熱警戒感がくすぶるが、アベノミクス第2章への思惑から、政策テーマ等への物色が強まることが期待されよう。SQ値は17549.60円と年初来高値を上回っている状況であり、まさに幻のSQである。これをあっさりクリアしてくるかが週明けの7-9月期GDPの結果次第か。