なぜ音楽は真鍋大度を必要とするのか:Red Bull Music Academyのレクチャーで語られたこと #RBMATOKYO

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Rhizomatiks真鍋大度が手がけるプロジェクトは、なぜ面白いのか。いまなにをやろうとしているのか。アーティストでありプログラマーでもある彼の言葉を、11月5日に開催された「Red Bull Music Academy 2014 Tokyo」(RBMA)の特別レクチャーから紹介する。

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11月5日、「Red Bull Music Academy 2014 Tokyo」(RBMA)のレクチャーに、日本を代表するクリエイティヴ集団Rhizomatiks共同創業者である真鍋大度が登場した。

RBMAのレクチャーは普段はクローズドなのだが、この日は特別に一般公開。アーティスト、プログラマーなどさまざまな肩書きで音楽やアートの世界を席巻する真鍋氏の音楽トークを聞こうと、大勢の来場者が会場の3331 Hallに詰めかけた。

音楽ジャーナリスト、原雅明がモデレーターを務めたレクチャーでは、真鍋氏は現在取り組んでいる最新のプロジェクトをデモ動画やコンセプトデザインなどを中心に紹介した。その多くはYouTubeやサイトでもまだ一般公開されていないもので、最先端の音楽とアートの融合世界を垣間見ることができた。

まずは、ミュージシャンとのコラボレーションで携わったプロジェクトの紹介から始まった。

相対性理論のやくしまるえつこのために開発した音と光を放つオリジナル楽器「dimtakt」の開発裏話や、両手に付けたセンサーから筋肉の動きを音に変える「筋電センサー」と耳が聴こえないダンサーの事例、モーションキャプチャーを使ってドローンと踊るダンサーなど、ミュージシャンとハードウェアの融合について語った。


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作品の多くで眞鍋氏はプログラミングを担当するが、表現方法については音楽家の創作性に委ねるケースが多いと言う。やくしまるえつこのdimtaktにおいて、魔法少女をイメージさせる幻想的な世界観が実現したのは、音楽家が実験的な音づくりを繰り返した結果だと語る。

YouTube Space TokyoでコラボしたHifanaと今年行った取り組みでは、リアルな映像と3Dスキャンされたヴァーチャル映像をミックスし、360°シームレスなライヴ映像体験を演出する実験的なリアルタイム・ミュージックヴィデオが紹介された。

「センサー」の話に続いて、後半では「ビッグデータ」を活用した実験が紹介された。

データから作曲する「ラブソングジェネレータ」、株式取引データを音で表現する「traders」などが紹介され、今後はリアルタイムでデータ解析してリリックを自動生成するヒップホップ・プロジェクトを公開する予定だそうだ。

東京都現代美術館で展示された「traders at MOT (realtime visualization of Tokyo Stock Exchange)」。

真鍋氏は、データ解析はさまざまな分野におけるプログラミングができるチームと、ユニークなビッグデータが連携することで実現するという。Perfumeのライヴでも使用された、ファンの3Dスキャン・データは、コンサートでしか集められないビッグデータという典型的な例である。データへの関心は?と問われると、真鍋氏は、人工知能は「総合芸術」だとする独自の表現で、将来的に大きく向上するデータ解析の可能性を語った。

最後に、眞鍋氏は自身のプロジェクトを示した樹形図を見せ、「すべてがつながっている」と語る。プログラミング、映像、データの可能性を語る真鍋氏の言葉には、音楽の世界がますますインタラクティヴに進化する可能性を感じる。

音楽の未来はサウンドだけではない、感覚で体験する世界がまだ隠れている気がしてならない。

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