黒田東彦(はるひこ)・日銀総裁が追加金融緩和を発表した10月31日から、わずか2営業日で日経平均株価が1200円以上急騰した。

 黒田総裁は追加金融緩和発表会見で「(昨年4月に開始した)金融緩和は効いた」「2%の物価上昇目標を実現するためには何でもやる」と表明した。

 しかし実際には、今年度の実質経済成長率を7月時点の1.0%成長から0.5%成長へ大幅に下方修正した。金融緩和をしても経済の活性化に繋がらないことを自ら認めたに等しい。

 黒田総裁は二言目には、「物価上昇2%の目標実現」というが、給料が上がらないサラリーマンにとってインフレは生活を苦しめる敵でしかない。なぜ、そんなこともわからないのか。

 そもそも、財務官僚の「天下り最高ポスト」とされる日銀総裁の年収は3422万円(2013年度までは東日本大震災の復興に協力するため首相と並んで30%減額)。大蔵・日銀接待汚職事件で批判されて大幅に減額されたとはいえ、今なお他の天下り先である独立行政法人のトップよりはるかに高い。

 金融引き締め論者の白川方明(まさあき)・前総裁の退職金は任期たった5年で約2200万円支払われた。

 黒田総裁は財務省退官時(最終役職は財務官)に推定5000万円以上の退職金を得た後、同省の「天下り指定席」のアジア開発銀行総裁時代には年間約47万8000ドル(在任8年間でざっと4億円)の収入を得ており、官僚時代の総収入(推定4億円)を合わせると生涯収入は推定10億円を超える。

「渡り鳥」と呼ばれる天下り官僚の中でも最高クラスの待遇だ。

 日銀プロパーだった福井俊彦・元総裁や白川前総裁には日銀独自の制度で月額約50万円の年金が支給される。黒田氏はプロパーではないので50万円は受け取れないが、財務省(大蔵省)でのキャリアが長かったので、民間より2割増しの“役得年金”を受給できることに。

※週刊ポスト2014年11月21日号