ケネディクス(4321)の日足チャート(1カ月、11/7まで)。10/31以降は高値圏で揉み合っている

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 10月31日に日銀が発表した追加緩和によって、株式市場や為替市場は大きく動いた。そのとき、個人投資家はどう動いたのか? 

 前々回はデイトレード中心の億トレーダー・タケさん、前回はスイングトレード中心の億トレーダー・ダルさんに話を聞いたが、今回は投資歴9年のデイトレーダーで、同じく億トレーダーのかぐらさんに話を聞いた(取材は11月4日の引け後に行っています)。

追加緩和の可能性を感じ取っていたものの、
影響を見誤って売りポジションで損失も

 かぐらさんも、前回のダルさん同様、金融政策決定会合の発表が遅かったことから、追加緩和の可能性を感じ取っていたという。

「通常なら12時前後に日銀の金融政策決定会合の発表があるんですが、10月31日はかなり発表が遅れていたので、頭の片隅には追加緩和の可能性を考えていました。当日の朝は日経平均先物の売りポジションを持っていたんですが、あまり下がらない値動きを不思議に感じて、追加緩和の直前には買いポジションになっていました」

 しかし、「追加緩和の可能性を考えていた」というものの、追加緩和による株価の上昇は、かぐらさんの予想を上回るものだった。

「追加緩和の発表は日経平均先物の値動きが急変したのと、ツイッターでフォローしている投資家さんたちのコメントで気付いたんですが、最初は追加緩和の影響がそれほど大きいと思わず、日経平均先物が150円ほど上昇したところで順次、買いポジションを利益確定してしまいました」

 しかも、そこから一旦は売り目線になったという。

「そこから利益確定した買いポジションの半分のロットで売りのポジションを立てたんですが、あまりに上げの勢いが強くて損切りさせられました。再度、日経平均先物を買い直し、同時にアイフル、ケネディクスなどの個別銘柄も買いましたが、追加緩和を想定はしていたものの、影響度を低く見積もってしまったために、買いに転じるのが遅くなって機会損失が大きかったですね」

アイフルやケネディクスなどの個別株に加え、
夜間の日経平均先物の取引などで利益は1000万円超!

 追加緩和の株価への影響度を見誤り、買いポジションを早々に利益確定して、売りポジションを立てて損切りをするという機会損失があったとはいえ、結局、かぐらさんのその日の収支は1000万円を超えたという。

「アイフルやケネディクスなどの現物でプラス200万円、先物でプラス150万円。また当日の夜間の取引でも日経平均先物でプラス660万円ほど取れました。ただ、追加緩和前に持っていた日経平均先物を利益確定してなければプラス500万円以上は取れていましたし、アイフルやケネディクスもそれぞれ10万株以上買っていたのですが、半分以上は利益確定してしまって、持ち越したのは5万株ずつに減らしてしまったのも後悔しています」

 投資歴9年の経験豊富なかぐらさんだが、「実需を伴っていない過剰な反応というのが率直な感想。デイトレーダーとしては値動きについていくしかないんですが……」と、サプライズとなった追加緩和の発表と、その後の値動きには、多少戸惑ってしまったようだ。

 しかも、その後の値動きでも、カグラさんの想定はやや裏切られることになる。

追加緩和の発表直後は超強気目線だったが
週明け11月4日以降の値動きには億トレーダーも失望気味!?

「10月31日時点では、週明けの11月4日は日経平均先物が一度は下がっても、金融株や不動産株などの個別株でストップ高に張り付く銘柄が徐々に出ることで上昇し、チャート的には下ヒゲで終えて、11月5日以降は強くなる……というイメージだったんですが、実際の11月4日の値動きは思ったほど強くなく、断続的な先物売りや利益確定の売りが多く出て、ひどい陰線になってしまいましたね」

 前々回のタケさん、前回のダルさんのように、追加緩和の発表直後には短期的にもっと株価が強くなるとイメージした億トレーダーが多かったようだが、実際には11月4日の株式市場では株価が寄り天になった銘柄も多かったことで、相場はそれほど強くないという印象を抱いている投資家が増えたようだ。

「今日(取材当日の11月4日)の値動きを見た限り、先物の執拗な売りがあったり、ストップ高をするような銘柄がほとんどなかったりしたことなどから、先行きはかなり不透明という感じがします。個人的には年末高値を伺う相場と考えていますが、ここから数日でもっと高値を目指すかというと、そういう値動きにはならないのかな、と考えています」

 では、今後の投資戦略について、かぐらさんはどのように考えているのだろうか?

「株価が上昇する際、市場参加者が全員で相場を押し上げようとしているのかどうかをよく見極めたほうがいいと思います。具体的には、日経平均先物や大型株などが出来高、売買代金を伴って上がっているかどうか、などを注視してトレードすることが必要ではないでしょうか。11月4日のように、例えばアイフルなどの消費者金融だけが上昇するような動きがあっても、全体が伴わないと上昇しきれずに失速してしまいますから」

 どうやら一直線に1万8000円、2万円を目指すという展開ではなさそうだが、前々回のタケさん、前回のダルさん同様、かぐらさんも今後の日本株の強気目線を崩しているというわけでもなさそうだ。

 為替市場では1米ドル=115円台に突入しているように、追加緩和は確実に相場に影響を与えている。個別銘柄の出来高や売買代金などに注意して、第二次アベノミクス相場に備えよう!

かぐらさん
(Twitter: @samidarekagura)

投資歴9年の専業投資家。デイトレード中心の取引で、資産は1億円を超えている注目の億トレーダーの一人。
ちなみに、かぐらさんが利用している証券会社はGMOクリック証券と楽天証券、SBI証券の3社。「手数料が安いGMOクリック証券をメインに、個別銘柄の動きを把握するツールが使いやすい楽天証券、全体を把握するツールが使いやすいSBI証券を使い分けています」

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