今、松浦亜弥に各方面から絶賛の声。“復活”のシナリオは?
 インターネット上で、あややこと松浦亜弥の魅力が再評価されていることをご存知でしょうか?

 歌手のスガシカオは自身の公式ブログで、松浦亜弥のカバーアルバム『Click you Link me』に“どハマり中”だということを告白し、「ヤバいから、絶対きいて。」と猛プッシュ。竹内まりやも、夫・山下達郎のラジオで「20代の女性歌手で一番上手いのは松浦亜弥ちゃん」という発言をしています。

 それを受けて、漫画家の江川達也は自身のFacebookでWebメディア「Spotlight」の記事を取り上げ、「この女性シンガーの歌を聴いて下さい。先入観なしで聴いて下さい。すごく、いい。って俺は思いました。」「誰か、この歌のうまい女性に高度な奥深い泣けるメロディーを与えてやって下さい。」とコメントし、多くの人にシェアされ反響を呼ぶなど、その評判はどんどん広がっています。

 そこで今回は、長らく松浦亜弥の動向をウォッチしてきた音楽プロデューサー・劔樹人さんに話を聞いてみました。

◆みんな“あやや”のことを忘れてるんじゃないか

――最近、各方面で松浦亜弥の魅力が再評価されていますね。

劔樹人(以下:劔):僕の場合はハロプロ時代に大ファンで、数年間アイドル自体から離れていた時期もあったんですが、2012年くらいに突然、雷に打たれたような気持ちになったんです。何かあったわけじゃなくて、ただYouTubeを見ていただけだったんですが。もしかしたら松浦亜弥さんのことをみんな忘れてるんじゃないかと、彼女が帰ってくる場所を作っておかなきゃいけないんじゃないかと感じました。

 それで当時、『TV Bros.』でやっていた連載を「男は黙って松浦亜弥」というタイトルに変更して、とにかく松浦亜弥さんを褒めるということをしました。メディアに出る機会があったら、松浦亜弥さんの話ばかりしていたんです。当時まだ26歳という若さの松浦亜弥さんが過去の人みたいになってるのはどうなのかな、という気持ちでしたね。

――「20代の女性歌手で一番上手い」ということはお感じになられますか?

劔:僕が印象に残っているのは2002年に『FACTORY』というフジテレビの音楽番組に彼女が出演したときですね。その日の出演者はストレイテナー、東京スカパラダイスオーケストラ、DRY&HEAVYだったんですよ。がちがちのロック、スカ、レゲエ層のファンが来てるわけです。

 そこにオープニングアクトとして当時15歳の松浦亜弥さんがシークレットで出演して。突然、あややが出てきて、荒井由実さんの『ひこうき雲』と、『LOVE涙色』をアコースティックのアレンジで歌うんです。当然ロック層もみんな彼女の存在は知っているわけですから、登場したときにお客さんたちははしゃぐんですよ。ただ、悪ノリになっていて。

 でも、歌がどんどん進んでいくと水を打ったように静かになって、歌っているときにはだれも喋らず、みんなじっとステージを観てるんです。曲が終わって、あややがいつものテンションで「FACTORYへようこそ〜♪」って喋り出して、ようやく会場が我に帰るという。

――ロックのファンも心を打たれたんですね。

劔:人の心にちゃんと響く歌を歌うことは、選ばれた人にしかできないことだし、その才能があるんだなって感じましたね。アイドルに興味の無いロックファンでも納得させられるというか。その力は15歳の頃からありましたね。僕はかなり衝撃を受けました。それが20代になって、さらに歌がうまくなってるんです。

◆松浦亜弥は「太陽」のような存在

――ハロプロ卒業以降、どうして活動を控えていたのでしょうか。

劔:まずは病気のことが大きかったんじゃないですかね。子宮内膜症という病気は、いつ具合が悪くなるかわからないと聞きますので、人前でライブをする立場なら不安でスケジュールを決めにくいと思います。それと、本人がやりたい活動と、事務所の方針や世間のイメージがズレていたから、活動したくても思うように動けなかったんじゃないでしょうか。ある時期から音楽性が変わってきたんですよね。