汐留ミュージアムで、狂乱の時代を生きた画家「パスキン」の回顧展 - 日本初公開の作品など

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2015年1月17日(土)から3月29日(日)までの期間、パナソニック 汐留ミュージアムにて「生誕130年 エコール・ド・パリの貴公子 パスキン展」が開催される。本展覧会は、パリに拠点を置き展覧会活動を国際的にサポートする活動を行うコミテ・パスキンの全面的な協力の下、国内では16年ぶりとなるジュール・パスキンの本格的な回顧展となる。

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パスキン(1885-1930)は、「エコール・ド・パリ」と言われる、主に1920年代にパリに集った異邦人芸術家たちを代表する画家のひとり。ピカソやシャガールらも活躍した第一次対戦後の狂乱の時代に、油彩を独学し、駆け出しの頃から卓越した描写力を認められ、時代の寵児となった。なかでも、繊細で震えるような輪郭線と、真珠のような輝きを放つ淡く柔らかな色合いで描かれた女性や子どもたちの作品で人気を博した。

本展では、まず20世紀初頭のミュンヘンにおいて風俗を鋭く写しとった風刺画を雑誌に寄稿しながら、デッサンの修練に余年がなかった時代の作品を紹介。また、その後パリに移住し、本格的に油彩画に取り組んだ時代の意欲作や書籍の挿絵風の水彩画が並ぶ。さらに、第一次大戦を回避し渡ったアメリカで生まれた、精鋭な仲間や旅した中米各地の風土から影響を受けた作品を出品。最終コーナーでは、パスキンの全盛期である1920年代後半の充実した真珠母色の油彩作品群に加え、版画やパステル、コラージュなど多彩な作品が揃う。

また、パリのポンピドゥー・センターやパリ市立近代美術館、グルノーブル美術館などヨーロッパ各地から出品される選りすぐりの名品に加え、日本初公開作品を含んだ貴重で珍しい約120点もの作品や挿絵本、直筆書簡が展示される。

【開催概要】
生誕130年 エコール・ド・パリの貴公子 パスキン展
期間:2015年1月17日(土)〜3月29日(日)
開館時間:10:00〜18:00 ※入館は17:30まで。
休館日:毎週水曜 ※ただし2月11日は開館。
入館料:一般 1,000円、65歳以上 900円、大学生 700円、中・高校生 500円、小学生以下 無料
※20名以上の団体は100円割引。障がい手帳を提示、及びその付添者1名まで無料で入館できる。
会場:パナソニック 汐留ミュージアム
場所:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階
TEL:03-5777-8600