上田桃子、最終ホールバーディ締めで優勝を決めた(撮影:ALBA)

写真拡大

<樋口久子 森永レディス 最終日◇2日◇森永高滝カントリー倶楽部(6,652ヤード・パー72)>
 国内女子ツアー「樋口久子 森永レディス」の最終日。首位と1打差の2位タイから出た上田桃子が4バーディ・1ボギーの“69”でラウンド。スコアを3つ伸ばしトータル10アンダーで逆転優勝、今季2勝目を挙げた。

 前半は同組の表純子が快調にスコアを伸ばしたが、上田は「表さんも(イ)チヒさんもガンガン攻めてるなあ」とこれを冷静に観察。今週は風邪を引き、体調も準備も万全ではなく、欲を出さずにプレーしてきた上田。昨夜の雨でグリーンは柔らかくなり、「攻めたもん勝ちかな」とこの日は最初からアクセルを踏むか昨晩は悩んだ。しかし、「これまでどおりにいこう」とこの日も静かに勝負どころまでスイッチを押さないことを決断したという。
 上田4番でボギーが先行。距離のあるパー4、7番ではセカンドショットが曲がりカート道より左のラフにいってしまう。バンカー越え、そしてピンとバンカーの間は4ヤードと狭くライも悪い。しかし、ここを「アメリカで覚えてきました。習得には3年かかったかな」というロブショットで1.5メートルに寄せ、パーをセーブ。ガッツポーズをみせた。
 「このパーセーブが連続バーディにつながった」、会心のプレーで流れを引き寄せると8番パー3、9番と立て続けにスコアを伸ばし後半へ。首位を走っていた表のショットが乱れ16番で追いつくと、並んで迎えた最終18番で4メートルのバーディパットを入れ高々と右手を掲げた。
 「あのロブは10回に1回できるか」という難易度の高いショットを成功させピンチを凌ぎ、流れも呼び寄せた。これまでは熱くなりすぎて、自滅もあった上田だがこの日は最後まで冷静にプレー。“スイッチ”が入ったのは「最後のバーディパットだけ」だけ。「アメリカに行ってなかったらこの優勝はなかったかもしれない」。この日の大歓声は6年の米ツアー時代に流した汗と涙がもたらしたものだった。
 今年は不動裕理が03年に達成した“年間10勝”を目指していたが、それは来季に持ち越し。「タナボタや調子が悪い時でも勝てないと達成できない」、大きな目標を見据えて今週は無欲のプレーだったが、それが実を結んだ結果だった。このコースはどちらかといえば「相性がよくないイメージ」だったそうだが、それでも勝てた。7番のパーを連続バーディにつながったが、今、上田が考えているのはいかに日々のプレーを目標達成に“つなげるか”ということ。体調が悪くても、苦手コースでも勝てる――この自信を大記録、そして海外メジャー制覇の夢につなげていく。
<ゴルフ情報ALBA.Net>