投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の10月27日〜10月31日の動きを振り返りつつ、11月4日〜11月7日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は大幅に上昇。日銀の追加緩和決定がポジティブ・サプライズとなり、日経平均は年初来高値を更新し、2007年11月以来、7年ぶりに16500円を回復する局面をみせている。

 先週は週初こそ膠着感の強い相場展開だったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)では予想通り量的緩和政策(QE3)終了となり、ミューチュアルファンドなどの売りが通過することで、アク抜けの流れに。その後も日銀会合の結果待ちの中、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、現金など短期資産を除く運用資産のうち、国内債券を現行の約6割から中長期的に35%に下げる一方、国内株式を25%に上げる見通しと報じられるなか、GPIF改革への思惑が相場を牽引していた。

 日銀は金融政策決定会合で、マネタリーベースを年間で約80兆円増加するペースで資産買い入れを行う追加緩和を決定。これまでに比べて10-20兆円の追加となる。資産買い入れは、長期国債を年間約80兆円、ETFを同約3兆円、J-REITを同約900億円、それぞれ保有残高が増加するペースで行う。この発表が伝わると、日経平均は一気に16000円を回復。その後も上昇の勢いは止まらずに一時約7年ぶりに16500円を回復している。急ピッチの上昇に対してショートカバーなども急がれた格好。

 需給面では日銀の追加緩和、GPIF改革によって市場は押し上げられる展開が期待されそうである。テクニカル面では7月、9月の上昇局面ではボリンジャーバンドの+3σ辺りまでの上昇をみせており、これを当てはめると、17000円が意識される。また、これをクリアしてくると、2007年8月高値の18260円レベルが長期的なトレンドになろう。

 ただ、決算が本格化している中であり、インデックス買い等で急伸したとしても、次第に冷静さを取り戻すことで、業績相場の流れが強まるだろう。ただ、いったんは業績上振れ期待が後退していたが、緩和政策によって円相場が1ドル111円台に乗せており、通期計画を据え置いたとしても、これまでのような失望にはつながらなくなりそうだ。

 また、今週は米国では雇用統計などが予定されているが、今回の追加緩和、GPIF改革により、相対的に出遅れている日本が相場をリードすることが期待されてこよう。あとは、安倍政権の政策運営が進むことがカギになりそうだ。