馬総統、香港デモ支持も「中国大陸重視」強調/台湾

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(台北 1日 中央社)馬英九総統は10月31日、米紙ニューヨークタイムズ(NYタイムズ)によるインタビューの中で、香港のデモを支持する代償として中国大陸との関係を犠牲にすることはないとしながらも、大陸側に対して香港での民主主義の実現や大陸自体の民主化を促す発言を行った。

これはNYタイムズが馬総統が過去に香港の民主化運動に対する支持を表明したことが、台湾と中国大陸の関係にリスクを生じさせるのではないかとの質問に答えたもの。

また、今月に北京で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議における、中国大陸の習近平氏との会談が見送られたことについては、大陸側が「2つの中国」との印象を国際社会に与えることを懸念したために実現しなかったとして、残念だと述べた。

一方で馬総統は、中華民国政府は憲法上受け入れられない「2つの中国」や「1つの中国、1つの台湾」、「台湾独立」の政策を推進することはないと強調した。

APEC首脳会議に蕭万長前副総統を特使として派遣することが先月上旬に決まってから、馬総統が習氏との首脳会談について言及するのはこれが初めて。

(黄名璽/編集:杉野浩司)