LIXILの豪華風呂 SPAGE 体験:32型テレビ&専用音響を4mm厚の肩湯で楽しむ、自宅で夢の癒やし空間

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8月、住宅設備機器業界最大手のLIXIL(リクシル)がやたらと豪華な装備の新システムバスルーム「SPAGE(スパージュ)」を発表したのは既にお伝えした通りですが、今回このSPAGEを利用する機会を得たので体験レポートをお届けします。

「沈む」とつながる慣用句は何かとネガティブなイメージがつきまといますが、結論から先に言えばSPAGEにはむしろ自ら進んで沈みたい、そんな気にさせる機能性に富んだ癒やしの空間でした。全体像を2分間の動画にまとめましたので、まずはそちらからどうぞ。



「お風呂を愛する国のバスルーム」をコンセプトに開発されたSPAGEは、自宅にいながらスパ気分が味わえる豪華装備のバスルームです。新築物件や住宅のリフォームを想定したもので、当初は定年を迎えた世代などをターゲットに想定していたそうです。しかしふたを開けてみると、30代の家族層などもユーザーとなっているとのこと。どうやら、自宅で酒を飲むいわゆる宅飲みのように「宅風呂」を重視する一点豪華主義の若い世代に受けている模様。

なお、システムバスですから装備次第で値段は大きく変わりますが、一般的なシステムバスが60万円程度からある中で、今回取材したシステム構成の浴室は180万円程度。かなり気合いの入った攻めのバスルームとなっています。

風呂場の戸開けまず目をひくのがシャープと共同開発による32インチ 1366 x 768 ドットの放熱処理機能付き浴室テレビ。この32インチのテレビは同サイズのリビングテレビよりかなり大きく感じます。リビングと比べお風呂場は閉鎖的な空間なので、余計にそう感じるのでしょう。なお実際に湯をはってもとくにテレビが曇ることはありませんでした。

また、天井にはサラウンドスピーカーを搭載。システム構成には浴室用に音響チューニングしたクラリオン製のデジタルサウンドシステムもあります。以下の写真がそれ。

今回はこのスピーカーではないものの、同じく天井埋め込み型のものでした。ホームネットワークに接続して音楽を聴きましたが、浴室全体が音響設備になったかのような広がりを感じる音が楽しめました。

そう感じたのには独特の開放感のせいもあるかもしれません。そもそも裸であたたかい湯船につかっているだけでも気持ちいいのに、そこに大画面の映像とサラウンドの音楽ですから。正直なところ、ここが書斎だったらどんなに幸せだろう、そればかり考えていました。

ただし、風呂場は基本的に住宅の壁側に設置されるので、立地によっては大きな音で楽しむと近所迷惑になる可能性もありそうです。

湯船にはジェットバスのほか、アクアフィールという肩湯があります。樹脂製の柔らかいヘッドレストに頭をのせると、首から肩にかけて4mm厚のお湯が身体を包みます。薄い膜のようになったお湯は肩に湯がかかるというよりも、首から肩、胸にかけて湯が包むという表現がしっくりくる優しいもの。

なおこの肩湯はジェットバスの口から湯舟のお湯を循環させる仕組みなので、お湯を流しっぱなしにしているわけではありません。節水できる機能である反面、湯の温度と肩湯の温度が同じです。欲張りなことを言うと、つかる湯の温度と肩にかかる湯の温度が調節できるとより、組み合わせが楽しめたかもしれません。

また、肩湯のオマケのような効果かもしれませんが、優しく流れる水の音、つまりせせらぎの音が非常に心地よく感じました。側面部のパネルで照明を落とすとよりきわだってせせらぎに集中できる気がします。こうした環境で半分まどろみながら録画したドラマなどをチェックできるのはかなり贅沢でしょう。

このほか、天井部に雨のように粒の異なるお湯が降り注ぐ機能や、打たせ湯機能などもあります。シャワーヘッドにこうした機能を持たせたものもありますが、専用設計のためよりスパリゾートのように楽しめる印象です。また、非常に地味な機能ですが、足元で湯加減をチェックできため、天井から冷や水をあびせられる心配がありません。通常のシャワーを使う際にも役立つ機能と言えそうです。

働き方や働く時間に多様性がある昨今、なかなかスーパー銭湯やスパリゾートに足を運べないのが現実かもしれません。正直なところ、取材前までは機能性もさることながら価格の高さを懸念してたのですが、スーパー銭湯やスパリゾートとはまた違った価値ある体験だと感じました。それはあくまでもそこが自由な個室空間だからです。

もちろん価格的にも住環境的にも決して気軽に導入できるものではないSPAGEですが、今回取材した浴室と同程度の180万円だったとして、10年間利用して年間18万円と考えれば、突拍子もない金額ではないのかもしれません。と、まぁ購入欲求のスパイラルが働くぐらい魅力的に感じたわけで、自宅にこのような高機能な浴室がある一点豪華主義、お風呂だけ攻める我が家、という考え方は決して侮れない新しい価値のあり方のように感じます。

現在、SPAGEは一部のショールームで購入予定者が体験することもできますが、より広く体験できるような有料施設や、ホテルなどがあってもよいのかもしれません。とにかく今、あのお風呂良かったよね、を共有したい気持ちになっています。