育児費用は“最低”1,600万円!? 女性ならではのライフイベントを「笑顔で乗り切るマネー術」って?

貯金をきちんとしている人ほど「お金はあるに越したことはないけれど、貯金ばかりの生活になるのはしんどい」と感じているみたい。編集部にも「可能な限り貯蓄を増やしたいが、がんばりすぎてゆとりがない生活も困ってしまう。それに30年貧相な暮らしをして貯めたお金で残りの人生が楽になったとしても遅い気がする。産休や育休で自分の収入が減ることや、復帰後の収入が不確実だからこそ、今のうちにどれだけ貯めておけばいいのかを知りたい」(30歳/正社員/手取り27万円/貯蓄額400〜500万)という悩みが寄せられました。

ほかにも、「おそらく自分のスキルではこれ以上の給与を望むのは難しい。この先、結婚、出産、子育てをすることを考えると、お金が持つのか心配」(24歳/正社員/手取り21万円/貯蓄額500〜600万)、「貯金はしているけど、結婚や出産後にどれだけお金がかかるのかわからないので不安」(25歳/正社員/手取り15万円/貯蓄額100〜150万)など、特に女性のライフイベントで収入が減るリスクを不安視している読者が多いようです。

編集部 先生、今回は、ライフイベントや不慮のアクシデントなど、働く女子に起こりうる「リスクを乗り切るためのマネー知識」を教えてください。まず、相談者の関心がもっとも大きかった妊娠・出産・育児など女性ならではのライフイベントに、いくらくらいかかるのでしょうか?

大竹のり子(以下、大竹) 妊娠すると出産までに定期検診を受けますよね。そのときかかる費用は1回につき5,000円〜10,000円程度と病院によって変わります。基本的に健康保険の適用外で全額自己負担になりますが、自治体ごとに費用の一部または全額が助成されるので、そこまで心配する必要はありません。出産も同様です。病院によって差はありますが、分娩・入院にかかる平均額は40〜50万円。こちらは健康保険から「出産育児一時金」が1人につき42万円支給されるので、家計からの持ち出しを必要以上に気にしなくても大丈夫ですよ。もっとも多く費用がかかるのは、やはり育児でしょう。まず、出産から22年間の食費や医療費など必要最低限の衣食住にかかる1人当たりの「基本的養育費」は、総額で約1,600万円と言われています。

編集部 1,600万円ですか! けっこうな金額ですね。必要最低限ということは、つまり教育費が別途かかるということでしょうか。

大竹 その通りです。公立・私立など各家庭の選択によって、必要金額は変わります。幼稚園入学から高校卒業までにかかる教育費の目安は、以下の通りです。

・幼稚園……【公立】約69万円 【私立】約146万円
・小学校……【公立】約183万円 【私立】約853万円
・中学校……【公立】約135万円 【私立】約389万円
・高校……【公立】約116万円 【私立】約290万円
※出典/文部科学省「子どもの学習費調査」(平均25年度)をもとに試算

さらに大学まで行かせようとすると、4年制大学で500万〜3,000万円ほどの教育費が別途かかります。こちらは国立・私立だけでなく、文系・理系・医療系なのか、また自宅か下宿かによって大きなちがいが生まれます。

編集部 オール国公立でも、基本的養育費のほかに1,000万円程度は必要なんですね。けっこう気が遠くなる金額ですが、女性の場合、出産・育児でどうしても働けない期間が生じてしまいます。そんな働くママをサポートしてくれる給付金などがあれば教えてください。

次ページ>教育費を見越した上で、事前にお金は貯めておくべき?