初の中国大都市ツアー決定を伝えるSNH48の公式サイト(キャプチャー画像)

 AKB48の中国姉妹グループで上海を拠点に活動するSHN48が年末、初の中国大都市ツアーを行う。デビューから2年。人気ぶりは日本の“本家”にはおよばないものの、中国でもじわじわと知名度を高めてきた彼女たちはこのツアーに「SNH48 出征!」と名を付け、更に大きな舞台への旅立ちを誓った。

 ツアーは12月19日の江蘇省南京を皮切りに同28日まで北京、広東省広州、同深セン、浙江省杭州の5カ所と中国沿海部の都市を中心にまわる。また、ツアーに合わせて各地で握手会も開催する。

 キラキラとしたステージの上にしかいない中国の“明星(スター)”に対して、SHN48は日本で人気を集めたコンセプト“会いに行けるアイドル”を踏襲している。ツアーでもこのことをアピールして、支持獲得をねらう。

 ツアーのチケットは398元(約7000円)。5カ所セットでは割り引かれて1800元(約3万1640円)へとなる。現地の物価にすれば高めの設定だが、ファンにとっては見逃せないツアーになりそうだ。

 SNH48には現在、日本から「留学生」として宮澤佐江(24)と鈴木まりや(23)が参加。今年7月に行った初の「選抜総選挙」では、第1期生でチームS所属、浙江省出身の呉哲ハンが1位になった。

 SNH48は日本では、ジャーナリストの池上彰氏(64)が最近、番組宣伝にからんで「一般的な選挙のない中国で行われた“総選挙”はもしかしたら、中国民主化運動のきっかけになるかも」と発言し、注目を集めた。

 今後、彼女たちが中国でどこまで成長するのか。中国社会の未来にどのような役割を果たすのか。まずは”会いに行けるアイドル”がどこまで中国に受け入れられるのか。このツアーの成功が鍵を握っていると言えそうだ。  【鈴木京子】