フィギュアスケートGPシリーズ開幕!主演男優・町田樹クンの役作りが髪型まで完璧にベートーベンだった件。
町田樹ワールドプレミアinアメリカ!

世界の頂点で戦う男たちの雄姿。氷の上で熱く燃える炎に当てられ、怠惰な僕の心もわずかに心も引き締まる想いです。24日、本格的なフィギュアスケートシーズンの幕開けを告げるGPシリーズ初戦・スケートアメリカが開幕。進化を止めることがない男たちが、新たな戦いへと踏み出しました。

注目の日本勢からは、何と言っても哲人・町田樹さん。映画のように自分の作品の芸術性を追い求め、「中途半端なところで作品を公開しますか?しないですよね?」とヒタ隠しにしてきた情報。練習場をカーテンで覆い、取材陣を人払いしながら磨いてきた作品は、納得の出来栄えでした。ワールドプレミアと表現したこの舞台での優勝。金メダリスト羽生結弦だけではない、日本には町田がいる。そのことを高らかに示すモノだったように思います。

「今までと同じ自分でいたくない」

その、たゆまぬ進化を追い求める姿勢。

今季は正直、物寂しいシーズンではあります。高橋大輔さんは引退を発表し、浅田真央ちゃんもハーフ・ハーフの心で休養中。日本を引っ張ってきた大黒柱がいっぺんに5本くらいスポーンと抜けた感じの陣容であることは否めません。しかし、リンクに留まった選手たちが、進化でそれを満たしてくれる。

そして、山の頂点が高くなれば、必然7合目とか8合目も高くならざるを得ないはず。多くの名選手がリンクを離れたぶん、「日本で●番目」というポジションのいくつかは確実に空いています。そこにつく選手には、ぜひ「日本で●番目」にふさわしい距離感で、頂点を追いかけていってほしいもの。プロ野球の終盤戦ですら地上波で流れない時代にあって、グランプリシリーズがしっかりと中継されるありがたい現状。ここまで育ったモノを、受け継ぎ、さらに育てていくためにも、踏ん張ってもらいたいものですね。

ということで、まずは日本の頂点をさらに押し上げた新・町田樹について、GPシリーズ・スケートアメリカからチェックしていきましょう。

◆目指せ極北!伸ばせ襟足!氷上のベートーベンとなるために!

「何か語録お願いしますよー」という世間の期待感。今季も哲人は、その求めにしっかりと応えてくれました。「極北」。今季の演技を表現した言葉です。意味はよくわかりません。しかし、何かスゴそうです。

これを頭で考えてネタとして言っている場合、北極点並みの冷え込みとなるわけですが、哲人はあくまで本気です。自身の進化を全身全霊で突き詰めたとき、「うん、極北だな」となっているのでしょう。だからこそ、その言葉・表情には一切のブレがありません。

目指すは極北、ただ1点。僕などは「敗北という言葉があるでしょ?」「北ってのは負けて逃げる先というのが伝統的な解釈で」「縁起が悪いので極南ではダメですかね」と言葉尻をつかまえたくもなりますが、哲人の旅は美しくリンクにエッジ痕を残す一本道。ホッキョクグマ、アザラシ、そして町田樹。極北を目指す旅の始まりです。

まずはSP。今季の大きな特徴としては、ボーカル入りの曲目が解禁されたこと。昨年までは「ファーーー」とか「ショェーーー」とか謎の音声までがギリギリでゴマかせるかな?という程度でしたが、今季はハッキリと歌詞を乗せた曲を演じることが出来るのです。これは演者としても、自分の世界観をさらに強く表現するための強力な武器となることでしょう。

↓ジェレミー・アボットさんは早速ボーカル曲を自分のものとする演技!


新しいモノが解禁されたら、すぐに取り入れる!

歴史はいつも挑戦する者に微笑んできた!

イイと思います!

津軽の声が聞こえる

価格:3,292円
(2014/10/26 16:10時点)
感想(0件)



そして迎えた哲人の世界初公開となるSP。哲人が選んだ曲は「ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲」。かつて浅田真央さんも演じたクラシックの名曲で、「悲恋の極北」の表現に挑みます。クラシックの名曲ということで、こちらはボーカルはなさそう。「町田ラップが入るかと思ってた」「ずっと町田クンがぶつぶつ何か言っている説法風のヤツも捨てがたい」「キシリトールホワイトーが出たんだよー、的な歌もあるかも」などという推測は、どうやらハズレた模様です。

スタートポジションに立つ哲人は、腕を交差させるようにその表情を覆い隠します。目を閉じ、曲の始まりを静かに待つ。冒頭のチカラを溜めるような所作は、昨季のプログラムでの滑り出しを彷彿とさせるもの。ゆっくり、ゆっくり、ワールドプレミアの幕を開けていきます。

冒頭のジャンプは4回転トゥループと3回転トゥループのコンビネーション。高さもあるキレイなジャンプで、問題なく決めてきます。踏み切りの前にターンを挟んでからのトリプルアクセル。跳ぶのは当たり前で、ランディング後にどれだけ演技を出来るかが重要だ…そんな言葉が聞こえてきそうな、祈るような着氷です。ステップでも多くの要素を組み込んできますが、演技に淀みはありません。

演技後半のトリプルルッツでは、短い距離でアウトエッジにしっかりと体重を乗せる技術の高さを示します。今季はルッツとフリップのエッジの使い分けについて、より厳格に判定していくという方針であると言います。しかし、それを気にしてルッツで長い助走をとれば、それだけ演技にも空白が生まれますし、作品の世界観を損なうことにもなります。高い技術の上に、高邁な芸術性を乗せる。町田イズムの一端を垣間見た想いがするルッツジャンプです。

↓「悲恋の極北」はトータル93.39点の高得点!もちろん首位発進!


PCSには8点台が並ぶも、これはあくまで開幕戦のスコア!

スピンなどで若干のレベルの取りこぼしもあり、課題も残る!

つまり、ここから上がることはあっても下がることはない段階!

シーズン終盤には100点のほぼほぼ確実に乗って来る演技です!

それでも本人曰く「初演にしては上出来です」とのこと!

2位以下を大きく引き離す高得点。もはや優勝は確定的ですが、目指すはあくまでも極北。そのためには、進化しつづけることが欠かせません。お芝居でも初日と千秋楽では内容が大きく変わっていくもの。「初演」とコレを表現するのも、千秋楽に向かってまだまだ進化していくという意志表明でしょう。監督・主演・脚本・演出:町田樹の超大作。早くもファイナルミックスへの期待感が高まります。

そして迎えた翌日のフリー。曲目はベートーベンの交響曲第九番、「第九」です。これはある意味でボーカル入りの楽曲。合唱部分を使えば、世界の誰もがわかる壮大なシンフォニック町田ワールドとなるに違いありません。運命が迫り来る激しい響きに、どんな演技を乗せるのか。「シンフォニックスケーティングの極北」見せてもらいましょう。

演技冒頭、時が止まったかのような衝撃が訪れます。ていうか、止まっている。薄く静かに曲が流れる中で、哲人は動かない。「あれ、映像が止まってる?」「放送事故?」「立ったまま気絶してる?」と思うレベルで動かない。音が鳴っていなければ確実にレイトスタートで減点される勢いで、哲人は微動だにしません。

そして静から動への爆発。一気にスピードを上げると、冒頭の4回転トゥループへ。こちらは素晴らしい高さと、素晴らしい回転で確実に加点がもらえるナイスジャンプ。さらにつづけざまに4回転コンボを含む2つの連続ジャンプを決めます。「オープニングからクライマックス」という、ハリウッド映画のような入りです。

その後、「オホーツクオホツクオホーツクホーツク」の調べに合わせて、スピン・ステップと軽やかにこなしていきます。演技後半に入っても、その勢いは衰えることなく、終盤には背中を反り返らせて魂を放熱するかのようなトリプルルッツも。途中、トリプルフリップで乱れる場面がありましたが、初演から観衆も大興奮の演目となったのではないでしょうか。

↓フリー175.70点、SPと合わせて初演から200点台後半に突入する演技で、まずは開幕戦勝利!


これは今季中に自己最高、「史上最高の町田樹」到達は間違いないな!

そこに必ず極北がある!

さすが、本物のベートーベンはグッと来るな!

極北からの声 [ 賀東招二 ]

価格:561円
(2014/10/26 16:11時点)
感想(17件)



初演から世界にその名を大合唱させた町田ワールド。しかし、極北への道の途中では、どこかであの羽生結弦クンと激突することになります。羽生クンも恐るべきスピードで進化し、2種類の4回転を演目中に都合3度組み込み、しかも演技後半に盛り込んでくるといいます。これは手強い、さすがは金メダリストという決断です。

しかし、まだ疲れていない演技冒頭に大技を持ってくるというのも、よくよく考えれば芸術性より体力を優先した判断にすぎません。曲の終盤、もっとも盛り上がるタイミングに最高の大技をぶつけ、大合唱とともにクルクルクルクルシュターンする。それはきっと、より演目の幅を広げることにつながるはず。世界の才能が、それぞれに高みを目指し、より高度でより美しい世界へ進んでいってもらいたいものですね。今季も熱い戦い、楽しみです!

↓なお、町田クンは髪型でも極北を目指していると思われます!

この毛量!この襟足!

目指す、極北はただひとつ!

音楽室に飾ってある、音楽家の髪型しかない!


↓もうすでにほぼほぼベートーベンになってる感じだな!


ズボラで伸ばしているのではない!

主演男優・町田樹流の「役作り」です!

バッハのすべて [ 音楽の友編集部 ]

価格:1,836円
(2014/10/26 16:13時点)
感想(1件)



いっそ、モーツァルトとかバッハみたいなパーマもあてていきましょう!