投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が、10月27日〜10月31日のドル・円相場の見通しを解説する。

 * * *
 今週のドル・円は、28-29日の連邦公開市場委員会(FOMC)での量的緩和第3弾(QE3)終了観測、31日の日本銀行金融政策決定会合での追加緩和協議観測から、ドルは強含みに推移すると予想する。

 リスク要因は、イスラム国を空爆している有志連合国でのテロの可能性、エボラ出血熱の感染拡大懸念。しかしながら、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による外貨建て資産への投資増額への期待は広がっており、ドルの下値は限定的だと予想される。

【連邦公開市場委員会(FOMC)】(28-29日)
 FOMCでは、150億ドルのテーパリング(量的緩和縮小)が決定され、QE3が終了することが見込まれている。注目材料は、フォワードガイダンス(将来の金融政策指針)としての利上げまでの「相当の期間(considerable time)」が削除されるか否か、労動市場への警戒感が緩和されるか否かとなる。

【米国7-9月期国内総生産(GDP)】(30日)
 米国の7-9月期の国内総生産(GDP)は、前期比年率+3.0%(最低予想:+2.6%、最高予想:+4.0%)と予想されており、4-6月期の+4.6%からの低下が見込まれている。イエレンFRB議長は、「米成長率は3%程度の勢いでインフレ率は目標にいずれ回帰する」と楽観的な見解を示しており、ネガティブ・サプライズに警戒することになる。

【日本銀行金融政策決定会合】(31日)
 31日の日本銀行金融政策決定会合では、「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)において、インフレの2%の目標に到達するために更なる緩和策を採用する必要性が明記されるとの観測が高まっており、円売り材料となっている。

 10月27日-31日に発表予定の主要経済指標のポイントは次の通り。

○(米)9月耐久財受注- 28日(火)午後9時30分発表
・予想は、前月比+0.4%
 8月実績は前月比-18.4%。民間航空機などの輸送関連の大幅な減少が要因。9月については反動増が予想されることから、市場予想は妥当な水準か。ただし、国防関連の伸び次第となりそうだ。

○(米)10月消費者信頼感指数- 28日(火)午後11時発表
・予想は、87.2
 先行指標となる10月のミシガン大学消費者信頼感指数は86.4で9月を上回った。労働市場の改善などによるものとみられる。10月については多少改善する見込みだが、株式市場がやや不安定な動きを続けていることから、9月実績の86.0を大きく上回ることは期待できない。

○(米)連邦公開市場委員会(FOMC)会合- 29日(水)日本時間30日午前3時結果判明
・予想は、量的緩和策の終了
 今回のFOMC会合で量的緩和策の終了が決定される見込み。景気改善によって金利に関するガイダンスが変更されるかどうかがポイントになる。9月のFOMC会合では「相当な期間」の文言は残されたが、量的緩和策の終了時期に合わせて文言を削減する可能性がある。

○(米)7-9月期国内総生産速報値- 30日(木)午後9時30分発表
・予想は、前期比年率+3.0%
 参考となる4-6月期の実績は+4.6%の高い伸びを記録した。7-9月期の成長率は鈍化する公算。個人消費はさほど強くないとみられているが、民間設備投資や純輸出がある程度伸びることで経済成長に寄与する可能性がある。市場予想は妥当な水準か。

○(日)9月全国消費者物価コア指数- 31日(金)午前8時30分発表
・予想は、前年比+3.0%
 参考となる8月実績は前年同月比+3.1%。エネルギー価格の上昇が他分野に及んでいる。ただし、物価上昇率は鈍化しており、為替相場の変動を考慮しても9月のインフレ率は8月実績をやや下回る見込み。消費増税の影響を除くと、9月の物価上昇率は1%にとどまる可能性がある。

 主な発表予定は、27日(月):(米)9月中古住宅販売仮契約、28日(火):(米)8月S&Pケース・シラー住宅価格指数、29日(水):(日)9月鉱工業生産指数、31日(金):(日)9月失業率、(日)日銀金融政策決定会合、(米)9月個人消費支出、(米)9月PCEコア指数。

【予想レンジ】
・米ドル/円:105円00銭-110円00銭