キリンチャレンジカップジャマイカ戦(10月10日)でようやく初勝利を挙げた新生サッカー日本代表。ハビエル・アギーレ監督(55)は「新しい血を入れる」の言葉通り、9月の初陣から8選手を入れ替えたが、その人選には“政治的陰謀”も隠されていたようだ。
 「アギーレ監督のJリーグ初視察は浦和戦(8月16日)でした。就任当初から海外組だけではなく、Jリーグ所属選手からも積極的に選ぶと語っていましたが、首位チームの浦和から代表入りしたのはGKの西川だけ。意図的に浦和を避けているのでは」(専門誌記者)

 浦和レッズで思い出されるのが、今年3月、一部サポーターが暴走した『差別的横断幕』の事件。事態を重く見たJリーグ本部は無観客試合のペナルティーを科した。
 「世界中に電信され、日本サッカー協会が批判されました。その浦和がこのまま優勝し、浦和関係者にそれでみそぎが済んだと思ってほしくないはず」(同)
 そんな声も聞かれ、しばらくの間、浦和を国際試合の表舞台に出したくないとの思いがあったらしい。

 また、新生代表チームの初勝利と前後して露呈したのが、スペイン国内チームの八百長疑惑。告発者によれば、当時その対象チームを指揮していたのはアギーレ監督だ。進展次第では同監督にも調査の手が及ぶ。潔白を証明するためにはそれ相応の時間もかかるだけに、日本サッカー協会には防波堤になってもらいたいというのがホンネだろう。
 「海外からアギーレ監督へのバッシングも起きるでしょう。浦和を選びたくない協会の言いなりになったのかもしれません」(同)

 J初視察となった先の試合での一幕。浦和のペトロビッチ監督からアギーレ監督に近づき、名刺を渡した。その裏面には「日本在籍9年。何でも聞いてくれ」のメモがあったそうだが、その後、両監督が連絡を取り合ったとの情報はない。
 アギーレ監督は両親がスペインからの移住者で、兄は弁護士。自身の疑惑解消は棚上げ状態だが、人種差別問題には強い持論もあるのだろう。