不倫騒動で昨年5月から芸能活動を休止していた元モーニング娘。の矢口真里が、23日放送の日本テレビ系『ミヤネ屋』に生出演した。「今日はおめでたい日」と彼女の芸能界復帰を喜びテンションが上がっている司会の宮根誠司と、明らかに温度差があったのが番組コメンテーター陣。特に森本敏元防衛大臣の“場違い”な感じが際立っていて、ネット上でも「何でこんな日に呼ばれたのか」と同情する声が見受けられた。

矢口真里側に芸能界復帰の最初の舞台に選ばれた『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)では、「ここをまずスタートに!」と彼女の活動再開を全面的に応援する姿勢を打ち出していた。不倫騒動で家族や仕事関係者、ファンに対しては確かに迷惑をかけたが、本人は十分に反省し離婚に関しても具体的な事実は公にしないことで前夫との話は決着がついているという。「注目されることはいいことだから頑張れ!」と司会の宮根誠司の口から出てくるのは、矢口を励ます前向きな言葉だ。矢口の復帰は準レギュラーだったTBS系の『アッコにおまかせ!』だと思っていた宮根は、自分の番組が選ばれたことが本当に嬉しそうであった。

だが盛り上がる宮根や井上公造(芸能リポーター)とは対照的に、この日の番組コメンテーターらのコメントは歯切れが悪い。特に森本敏元防衛大臣は、「酷い日に番組に入ったな」と思わず本音を漏らしていた。すると「え、どういうこと? 歴史的な日ですよ」と不満そうな宮根、これには森本氏も苦笑いしていた。

しかし以後、番組中に森本氏が発した矢口に向けての言葉は、誰よりも真っ当で本当に彼女を思い遣っての内容だったとネット上で評判になっている。

「自分たちのような教員(森本氏は現在、拓殖大学教授)とか弁護士は、一般の言葉でいうと人格商売。だから1回こういう問題(不倫スキャンダル)があったら、二度と世間に出て来られない。だが人気商売は能力が認められ人気があるのだから、いつでもカムバックできる。失敗や困難を乗り越えることで、人として成長して欲しい。」

番組中に矢口は、自分に需要が無ければ芸能界を辞めるつもりだと明言した。残酷だが、彼女のタレントとしての価値がどこにあるのかがハッキリと本人に示されることになるのだ。

そして“あまり考え過ぎないで与えられたものを受け入れて、必死に向かい合って生きていれば、必ず道は開ける”とし、森本氏は最後に「頑張って下さい」と矢口を激励した。彼女の言葉の端々からこの1年5か月間、悩んで悩み抜いて暮らしてきたのがよく分かったという。

復帰が近いことが伝えられると、芸能界の先輩や仲間からは温かいコメントが多かった。だが、厳しい見方をする一般人が多いことは矢口も承知している。彼女に安易な慰めの言葉をかけずこれからの生き方を説いた森本氏の言葉は、矢口の心にしっかり届いたのだろうか。
(TechinsightJapan編集部 みやび)