内藤忍氏
資産運用を考えるとき、多くの人が目標とするのが「1億円」だ。本当に1億円も必要なのかどうかはさておき、それだけあれば、老後の不安もほとんどなくなると言っていいだろう。だが、年収500万円程度の平凡なサラリーマンが、現実的に資産1億円を達成するのは、なかなか厳しいものがある。我々は認識を改めるべきなのだ。目指すべきは30年先の1億円ではなく、1〜2年先の1000万円である、と。この気づきこそが、1億円への最初の一歩となるだろう。

◆いま最もホットな国はバングラディシュ

 これまで、第一関門である「1000万円」を達成するためのノウハウを紹介してきたが、今回はいよいよ1億円に向かって次に打つべき手を紹介しよう

「金融資産が1000万円を超えてきたら、不動産などの実物資産への投資を検討すべき」と提言するのは、ご存じ資産設計のカリスマ・内藤忍氏。実物資産投資は金融の世界と比べてマーケットの効率性が低いため、割安に放置されている収益機会が見つけやすいという。

 とはいえ、1000万円という限られた元手から1億円を達成するには、普通に日本国内の不動産に投資したのでは道のりが遠すぎる。価格1000万円の物件を購入して利回り10%で賃貸に回しても、30年間で得られる利益は3000万円だ。

「そこで、視野に入れるべきは海外不動産です。目標とするリターンによって、投資対象とすべきエリアは変わってきますが(図参照:http://hbol.jp/?attachment_id=3128)、リスクを取っても大化けを狙うのであれば、成長性の高い新興国の不動産を取得し、賃貸に出して家賃収入を得ながら、最終的には価格が上がったところで売る――という戦略が有効でしょう。とりわけ成長著しいのがフィリピン、カンボジア、バングラデシュといった国々です」

 なかでもホットなのがバングラデシュ。外資に対して解放的で、外国人が土地を持つことができるという、新興国のなかでも非常にユニークな存在だ。日本のJICAが積極的な支援を行っており、親日的な国だ。

「1000万円台で、首都ダッカの中心地区に、小さなコンドミニアム1棟建てられるくらいの土地が手に入ります。土地を購入したら、現地のデベロッパーとコンタクトを取って、上にコンドミニアムを建ててもらう。これは、デベロッパーが彼らのリスクでやってくれます。仮に土地代が1000万円で、建設費用が1000万円だったら、建物の所有権を公平にデベロッパーと折半するイメージですね」

 バングラディシュの不動産価格は、どのくらい化けると期待できるのか?

「ダッカの地価の推移を見ると、この5年間で平均7倍くらい上がっています。なかには20倍になった土地も。日本だって、高度経済成長期にはそれくらい上がった土地もあったわけで、昔は麻布十番なんて陸の孤島でしたからね。それを今度はバングラデシュで狙っていこうというわけです」

 世田谷区の3倍程度の面積に、約2000万人が集中する人口密度も圧巻。居住用物件はまだ不足しており、賃貸物件は毎年値上がりし、実質利回りが10%以上になることも珍しくない。家賃収入の面でも期待できそうだ。

 ちなみに、フィリピンやカンボジアでは、物件の値上がりよりはむしろ、高級コンドミニアムを外国人向けに貸し出して、得られる高い家賃収入にウェイトを置いた戦略に向いているとか。

 いずれの国でも、政治リスク、為替リスク、信用リスクといった新興国に共通するリスクはつきまとうが、大元が100万円だったと思えば、勝負に出る価値はあるのでは!?

【内藤忍氏】
資産設計のカリスマ。資産デザイン研究所代表。近著に『究極の海外不動産投資』(幻冬舎)。大手旅行会社と組んで、海外の不動産を視察するスタディツアーも企画

― 達成者が直伝 100万円を10倍に殖やす最速メソッド【7】 ―