歴史的な「全米オープン」の準優勝に続き、自身初となるツアー2週連続優勝を飾った錦織圭(24)。この快進撃のおかげで獲得賞金は激増している。そこで気になるのは、臨時コーチのマイケル・チャン氏(42)への報酬なのだが‥‥。

「自分が壁を破れたうれしさがあった」

 10月5日にジャパンオープンを制した錦織は体力面の不安を乗り越えた勝利の喜びを爆発させた。ただ、錦織はその前にこう付け加えることを忘れなかった。

「チームの後押しがあってこそですが‥‥」

 この錦織の好調を支えているのが、コーチのチャン氏である。テニスジャーナリストの塚越亘氏が言う。

「昨年、世界トップ10の壁にブチ当たった錦織が頼ったのがチャン氏でした。台湾系米国人のチャン氏は、欧米人より劣る体格であった自分と錦織を重ね合わせたのかもしれません。『もっとフォアハンドを』『重いボールを打て!』と高校の部活のような基礎練習を繰り返させたのです」

 この熱血指導で故障が多かった錦織の体を強靭にし、かつ精神的にも強くした。そのかいあって、錦織の今季ツアー獲得賞金は4億円を突破。昨季が1億円超だったので、すでに4倍もの金を稼いだことになる。ならばチャン氏にも相当なギャラが渡っているのだろうか。

「多忙なチャン氏は、専属コーチとして一年中、錦織に帯同しているわけではありません。4大大会など重要な試合の1週間前から帯同し、さらに試合期間中の2週間、錦織に指導を行うなど、1シーズン15〜20週間の契約で、日当は50万円程度でしょう。20週とすれば7000万円になります。また、帯同した試合の賞金の10%がチャン氏に支払われるオプションも付いている」(塚越氏)

 帯同中の滞在費用まで含めれば、ざっと1億円以上の出費となる。

 しかし、決して法外な報酬というわけではない。チャン氏と現役時代にシノギを削ったベッカー氏やエドベリ氏はより高額なコーチ料を得ているという。

「しかも、大物コーチとなると、選手の横に仁王立ちで指導することが多いのですが、チャン氏は自分で練習用のボールを手配して球出しや球拾いも自分でやっている」(塚越氏)

 格安なのは、チャン氏自身がシニアツアー参戦、テレビ解説など米国ではスポーツセレブとして引っ張りダコの存在であり、金に困っていないから。チャン氏にしてみれば、錦織のコーチ料など“バイト”みたいなものなのだ。謙虚なのもうなずける話である。

「スポンサー契約を結ぶユニクロから錦織に1億円の臨時ボーナスが贈呈されるなど、スポンサー料やボーナスを含めると、錦織の今季の年収は20億円を下らない。来年1月の全豪オープンの国内放送権もNHKと民放各局で争奪戦が繰り広げられ、その額は5億円とも言われています。オフシーズンのテレビ出演依頼も引く手あまたで、収入はますます増えることでしょう」(スポーツ紙デスク)

 現在、自己最高の世界ランク6位。ツアーファイナルの出場も見えてきた錦織にとって、7000万円程度のコーチ料など痛い出費ではないのだろう。