『寝たきり老人になりたくないなら大腰筋を鍛えなさい』久野譜也 飛鳥新社

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 一昨年、結成50周年を迎えたバンド、ザ・ローリング・ストーンズ。幾度か、メンバー同士の人間関係が悪くなるなどして休止期間はあったりしたものの、半世紀もの間、音楽活動を続けてきました。

 今年2月末〜3月初めにかけての来日公演では、チケットがすぐに完売してしまったことから急遽、ステージの見えない「参加席」を設けるほど、その人気に衰えはありません。衰えないのは人気だけではありません。3月3日の日本経済新聞夕刊は、「特にミック(・ジャガー)の研ぎ澄まされた肉体の切れは別格で、(中略)広いステージの端から端まで走っても、息も切らさずに歌い続ける。顔には年齢相応の深いシワが刻まれてきているのに、動きはどんどん若返っている」と、ボーカルのミック・ジャガーさんのパワフルなパフォーマンスの模様をレポート。また同記事では、音楽評論家・渋谷陽一さんが「8年前の来日時に見た62歳のミックより、今の方が動きがシャープで運動量も多く、声も出ている」とコメントを寄せています。

 件のミック・ジャガーは1943年生まれの71歳ですから、日本風にいえば「プレ団塊世代(団塊世代の1つ上の世代で、主に太平洋戦争後期に生まれた人々を指す)」に当たります。同世代の人からは「うらやましい」「自分も同じように若くありたい」といった反応が返ってきそうですが、なぜ、彼は若々しさを維持できているのでしょうか?

 その秘訣はずばり「毎日運動すること」。

当たり前のようにも感じてしまいますが、久野譜也筑波大学大学院教授の著書『寝たきり老人になりたくないなら大腰筋を鍛えなさい』によると、「ミックは1週間の運動メニューを綿密に組んでいて、そのメニューのなかには、ジョギング、水泳、サイクリング、キックボクシング、それに、バレエやヨガ、ピラティスも入っているそう」と、たゆまぬトレーニングが彼の音楽活動を支えているとしています。

 もしかしたら、「そんなに激しい運動はできない......」と感じてしまう人もいるかもしれません。しかし同書では、簡単、無理のない筋トレでも若さを保つことができると謳っています。同書によると、必要となる運動は、「つかまりスクワット」「座ってひざ伸ばし」「座って太もも上げ」「足の前後運動」「足の左右運動」の5つだけ。たとえば、「座って太もも上げ」は椅子に座った状態でひざを上げるのと同時に上体をかがめるもの。これを最初のうちは、左右5回ずつ行い、慣れると同時にそれを増やすことで、腹筋と大腰筋が鍛えられるといいます。

 年齢を重ねるにつれ、体を動かすのは億劫になりがちです。しかし、簡単、楽なものであれば毎日、続けられるかもしれません。そして、繰り返し運動を続けていれば、ミック・ジャガーのように老いてなお盛んな人になれるのではないでしょうか。