こんな生活習慣&食事がNGだった! 妊娠確率を上げるための方法

妊娠したいという女性は多いものの、なかなか授からないという方も多くいます。不妊に悩む女性たちが、妊娠確率を上げるために日々試行錯誤をしています。そこで、咲江レディスクリニックの院長 丹羽咲江先生に、妊娠の確率を上げるための方法を伺いました。妊娠しやすくなる生活習慣や身体、食事法は必見です!

■妊娠確率は上げられる?
現在、「赤ちゃんが授からない」と不妊治療をする女性が多くいますが、そもそも妊娠の確率は上げられるものなのでしょうか?

「赤ちゃんができにくい原因を探って、適切な治療を行えば妊娠する確率を上げることはできます。原因をはっきりさせて、妊娠しやすい身体に整えることが肝心です。」(丹羽先生)


■妊娠の確率を上げるためにはどうすればいい?
妊娠の確率を上げるために、普段、生活しながら自分でできることには何があるのでしょうか?

「まずは喫煙や飲酒の習慣を見直すことが大事です。特に喫煙は卵巣機能にとって有害であることは研究によってはっきりしています。喫煙すれば必ず不妊になるとは言い切れませんが、続けていると妊娠しにくい身体になってしまいます。
煙草に含まれるニコチンなどの有毒物質は、卵胞ホルモンや黄体ホルモンの産生を抑制しますし、若いうちに閉経する恐れもあります。他にも、喫煙は妊娠までに時間がかかることや、流産率が高くなることがいわれています。
飲酒については、1週間にワイン5杯(ビールなら中瓶4本)以上飲むべきでないとイギリスの学会でも推奨されていますので、できるだけ控えることが大事です」(丹羽先生)

他に気を付けるべきこと、例えば身体づくりについては何を心がければいいのでしょうか?

「女性の不妊の原因の約12%は、肥満、もしくはやせによるものだといわれています。BMIが30(身長160cmの場合、体重76.8kg以上)以上の方は、妊娠するまでに時間がかかりますし、自然流産しやすくなります。肥満傾向のある方は、体重減少で妊娠率は上がります。また、やせすぎも月経異常や第二度無月経をもたらし、妊娠しにくくなるといわれています。BMIが19(身長160cmの場合、体重48.6kg以下)より少ない方は体重を増やすと妊娠率が上がります。
それぞれの方の体重に応じた食事量と内容を考えなくてはなりません。」(丹羽先生)

具体的にはどのような食事を心がけるといいのでしょうか?

「『妊娠してから生活習慣や食習慣を変えればいい!』と思っている女性を多く診察しますが、妊娠前からきちんとした生活習慣や栄養のバランスを考えた食事を心がけることが大切です。今、多くの女性にタンパク不足や貧血が見られますので、タンパク質や鉄分は意識的に摂りましょう。また、パスタやラーメンなどの炭水化物ばかり食べていると、栄養のバランスが悪くなってしまいます。血液検査の結果を見て、自分に不足しているものが何なのかを知るといいですよ。」(丹羽先生)

タンパク質と鉄を同時に摂取できる食材には、秋が旬のイワシやカツオの他、レバーや卵、大豆などがあります。タンパク質は赤身の肉やチーズ、鉄分はあさりにも豊富です。ぜひ意識的に摂取したいものですね。

妊娠の確率が上がるかどうかは、普段の過ごし方と密接にかかわっていることがわかります。妊娠してから生活習慣や食習慣を変えるのではなく、今から生活習慣や食生活を見直しましょう!

(石原 亜香利)