Q:高血圧で内科、腰痛で整形外科、前立腺肥大で泌尿器科、花粉症で耳鼻科に通っています。各科で4〜5錠処方され、薬は計20個以上にも上ります。副作用が心配ですし、薬を減らしてもらいたいのですが、よい方法はありませんか。(59歳・新聞販売店経営)

 A:いろいろな病気があり、各科目を受診すると、薬が十数種類から数十種類にも上ることになります。なぜ、各科の専門医はたくさんの種類の薬を処方するのでしょうか。私は、研修医のときは心臓外科、医局に入局してからは消化器内科が専門でした。その経験から説明しましょう。
 心臓外科に関しては、狭心症で入院し、心臓カテーテルや点滴治療の治療を受け、治癒した患者さんの場合。医師は、再び狭心症で病院へ運びこまれることがないようにと、ニトロ剤や抗凝固薬複数を処方します。ある1種類の薬8錠を一日4回に分けて服用するよう指示されることもあり、そのとおりに飲まないと“心筋梗塞になる”と、少し脅されます。
 また、消化器内科では、消化器潰瘍で吐血して入院した患者さんの場合。治療を受け潰瘍が治癒すると退院しますが、抗潰瘍薬を処方されます。そして「この薬は一生飲み続けると思ってください」と医師に言われます。理由を聞くと、「二度と吐血して入院することがないようにするため」と言われるでしょう。

●薬を減らしたいなら、自分から申し出る方法もある
 以上のように、再発予防のためと称してさまざまな薬を処方するのです。しかし、患者さんにすれば、病気は治ったのに、半年、一年たってもいっこうに処方される薬が減らないと、それを疑問に思います。副作用も気になるでしょう。薬の相互作用による副作用もあるかもしれません。
 では、薬を減らしたいとき、どうすればよいか。患者さんの側からのアプローチが有効な場合があります。「先生、調子がよいので、少し薬減らしてみたいのですが…。減らしてもし調子が悪ければすぐに言います」といった感じの言葉で相談するとよいでしょう。
 自宅からさほど遠くない診療所をかかりつけ医として持ち、少なくとも2週間に一回は通院できる環境にするのがよいと思います。相性がよい先生を探し、何でも相談できる関係を築ければ理想的です。そういう医師を持つことが薬漬けにならない第一歩でしょう。

牧典彦氏(小山病院院長)
自律神経免疫療法(刺絡)や加圧トレーニング、温熱療法、オゾン療法など保険診療の枠に捕われずベストな治療を実践。小山病院(大阪市東住吉区)院長。