最後までナイスガイのA・スコット!(撮影:米山聡明)

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<日本オープンゴルフ選手権競技 最終日◇19日◇千葉カントリークラブ・梅郷コース(7,081ヤード・パー70)>
 ドタバタの来日から5日。トータル4オーバーの38位タイに終わったアダム・スコット(オーストラリア)は優勝争いに絡むことはなかったが、随所に見せた世界レベルのプレーと紳士的な態度で最後まで日本のギャラリーを魅了してコースを後にした。

 同組となったプロ1年目の50歳シニア田村尚之と自ら肩を組んで記念撮影。この日も34歳のオージーはさわやかな笑顔を称えてティオフした。しかし、序盤はこの2日間と同様にパッティングに苦しむ展開。「少し自信を失っていた」と3番では3パット、4番では約1メートルのパーパットを外してボギー。さらに続く5番もボギーとすると、ギャラリーからは大きなため息がもれた。
 だが、このままでは終わらせない。9番でこの日初のバーディを奪うと、続く10番でもバーディを奪取。さらに、この日は距離が334ヤードに短縮された12番ではもう少しでワンオンかというビッグドライブでピンまで10ヤードに運ぶと、アプローチを寄せてバーディとした。難関の14番、15番は共に長いパットを放り込んでバーディ。16番はボギーとしたものの初日以来の60台をマークして「最後の方はアダム・スコットらしさを出せた」と笑みを見せた。
 07年「三井住友VISA太平洋マスターズ」以来7年ぶりに足を踏み入れた日本での戦い。若手の新鋭の一人に過ぎなかった7年前から、マスターズチャンピオンとなり世界ランク1位にも輝いたことで周囲の見る目も大きく変わった。「マスターズが名誉ある大会だと改めて認識した」とスコットの行く先には常に黒山の人だかり。それこそが7年でスコットが積み重ねてきた歩みの偉大さの証明だ。
 「日本での試合はすべてにおいて素晴らしかった。JGAも自分をまるで王様のように扱ってくれて、とても感謝しています」。フィーバーを巻き起こした大会後、スコットは今大会での獲得賞金をジュニア育成などに役立てて欲しいと全額JGAに寄付することを発表し、夫人との京都での束の間のバカンスへ旅立った。どこまでもナイスガイ。だけど、そんなスコットにも最後に一つ言いたいことがある。「交通渋滞を何とかしてください(笑)」。
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