ピクピクけいれんしていたはずがジャンプ一番横っ跳びセーブを見せた北朝鮮GKに、純真なU-19日本代表敗れるの巻。
10年間出ないことが確定したら、逆に落ち着いてきた!

17日に行なわれたU-19アジア選手権。日本は準々決勝の北朝鮮戦に臨み、PK戦の末に敗れました。勝てば得られていた来年のU-20ワールドカップへの出場権も取り逃がすこととなりました。これでU-20ワールドカップへの出場を逃すのは4大会連続のこと。「終わりの始まり」という言葉も薄っすらと浮かびそうな状況です。

しかし、よく考えてみると、それはそれで仕方ないのかなとも思います。最後にU-20ワールドカップに出場したのは、内田篤人さん・槙野智章さんらを擁した2007年大会。今回の敗退により世界の舞台への復帰は最短でも「2017年、10年ぶりに」ということになります。しかし、2007年大会後の3大会に出場しなかったからといって何が変わったわけでもありません。逆に、10年も間が空くんだと思ったら「出ないことが当たり前」という感じで、気にならなくなってきました。

内田篤人さんがU-20ワールドカップに出ていなかったら、今の「内田篤人」がなかったという気もしませんし。逆に柿谷曜一朗さんや宇佐美貴史さんが世界の舞台を踏んでいたら、性格や生き様がガラッと変わったという気もしません。野球でも甲子園に出たり出なかったりしたからといって、その後の成否が決まるわけではないように、大きなチャンスではあってもすべてではないのです。逆に槙野智章さんあたりはU-20ワールドカップで妙な味をしめたフシもあるわけじゃないですか。「ヘンなこと覚えちゃったな」的な。

アジア選手権は一発勝負のトーナメントなのですから、常に何が起きるかわからない運否天賦の世界。北朝鮮戦で、日本は押して押して押しまくっていましたが、どうにもシュートが決まらなかっただけ。勝負に絶対はないのです。試合の解説をつとめていた中山雅史さんは「チカラがあるから惜しい戦いになるんじゃない。チカラがないから惜しい戦いになるんだ」と、何があっても勝ち抜ける絶対的力量の不足を嘆いてしましたが、そこまで突出するのは簡単なことではないですからね。

ワールドカップで優勝したドイツも、2015年大会が「3大会ぶり」の出場だと言います。ならば日本が「4大会ぶり」とか「5大会ぶり」になったとしても仕方ないでしょう。韓国もオーストラリアもイランもイラクもUAEも中国も、みんな仲良くアジアで敗退しましたし、スッキリと忘れるのがよいでしょう。

出なければ出ないなりに、ほかでフォローをすればいいのです。

世界の扉はひとつではありません。国によっては、「U-20ワールドカップ」or「炭鉱」という2つの扉しかないというパターンもあるでしょう。しかし、日本にはJ1・J2だけで40ものプロフェッショナルなチームがあり、J3やJFLといった「サッカーで生きる道」があります。その道の先にはドイツやイギリスといった国がつながっています。今回開かなかった扉は、その道の途中でノックすればいい。日本一の選手になれば、ネイマールなどともぶつかるのですから。

最終的に日本を支えているのは、そうした部分ではないかと思います。足場がしっかりしているからこそ、夢に向かって高く跳べる。跳んで届かなかったときに、もう一度同じ足場に立てる。そして、再び跳び直せる。まぁ、だからこそ、昔ほど若年代の扉にしがみつく必要も、焦りもなくなったのかもしれませんが。

ということで、試合部分は圧勝したのにPK戦部分はボッコボコのフルボッコにされた、17日のCSテレ朝チャンネル中継による「U-19アジア選手権 日本VS北朝鮮戦」をチェックしていきましょう。

◆プロ野球クライマックスシリーズの裏でひっそりと日本は負けたぞ!

ガランとしたミャンマーのスタジアム。日本のサポーターもまばらです。スタンドにはポツリポツリと青いユニフォームが並び、「南野帝王」という横断幕がヤケに目立ちます。何だか、絶対にゴールもしくは金を奪われそうな横断幕です。

日本代表の顔ぶれはというと、まずはセレッソ大阪の南野拓実さん。A代表にいてもおかしくない選手が、アジアの扉に蹴りを入れにやってきました。そこに清水エスパルスの三浦弦太さん、浦和レッズの関根貴大さんなど所属クラブでJリーグ出場経験のある選手が居並び、イギリスの新聞で「世界最高の若き才能40人」に選ばれた坂井大将さんや、高木三兄弟の最終兵器・大輔さんなども存在感を示します。さらに、招集されていないメンバーまで目を向ければ「あの宮市の弟」の剛さんなども。なかなかに将来性を感じる世代じゃないですか。

北朝鮮の代表は…見てもよくわかりませんが、イイからだをした大人びた感じの青年たち。高校生とかにしては随分と老けた感じにも見えますが、たぶん髪型とかのせいでしょう。うん、日本にも年齢不詳な感じは若干見受けられますからね。

↓パッと見で年齢が読めない男・オナイウ阿道さん!

よくわからないけど、足が速くて体が強そうなイメージがムクムクわいてくる!

将来は鈴木武蔵と2トップだな!

いや、ハーフナー・マイクとあわせて強力3トップを形成だ!

静かに始まった試合。北朝鮮はデカイ選手がガツンと当たってくるスタイル。ハーフライン辺りまで引いて守り、奪ったボールは縦にドーンと蹴って来るという、高校サッカー的なわかりやすいやり方です。一方、日本はしっかりつないで連動していく日本らしいやり方。両チームの色が鮮明な試合です。

北朝鮮は早速の前半2分にロングボールからチャンスを作りかけますが、GK中村が飛び出してセーブ。とは言え、「ドーンと蹴ってガツンと当たる」の打率が高いわけもなく、ほとんどの時間は日本が攻めています。前半10分にはFKからゴールポストを叩く。前半12分にはオナイウさんへ決定的なラストパスを送るも上手くミートできず。さらに前半26分には南野⇒オナイウで相手の裏を完全に取るものの枠をとらえられず。惜しいチャンスの連続で「まぁよく外すこと」と感心するほど。

1点とか2点とかで決まる競技は、こういうことをしている間にピンチになる…という典型のような試合。本当なら3-0くらいになっていたはずの前半37分、3-0にしていなかったせいで「0-1」にされるという最悪のパターンに日本はハマってしまいます。

↓モタついている間の前半37分、日本はCKからの連続シュートで先制点を許す!



この時間帯だけだったな…。

ここだけ頑張れば、という時間に頑張れなかった…。

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結局前半は0-1で終了。前半も残りわずかというところで許した先制点が、それまでの圧倒感を一気に吹き飛ばしてしまいました。ほんとのほんとのワンチャンス。これを決めるかどうかがサッカーなのでしょう。どれだけリーチをかけても、大当たりが出なければ儲からないパチンコみたいな話ですが、決めなければこうなるのです。さぁ、これで北朝鮮のやることはますます鮮明になります。ガッチリ守って、ドーンと蹴ってガツンと当たる。若き日本代表は跳ね返せるか。

後半に入ると、前半決定的な2本をアメージングに外したオナイウさんを下げて、清水の北川航也さんを投入。こちらも清水所属の金子翔太さんが左サイドで積極的にドリブルを仕掛けるなど、清水グループで攻勢を仕掛けます。後半29分にはFKからヘッド⇒ポストに当たる⇒跳ね返りに南野詰めるも転倒⇒外で張っていた北川までこぼれるもシュート外す、という形で「交代策が見事に的ちゅ…うしてない」という惜しい場面を作ります。

↓それでも後半37分、エリア内でこねくりつづけた金子さんが倒されて日本はPK獲得!南野さんが決めて同点に!


ここでPKを決めた!

決めたのだが、これが仇となったか…。

いやでも、決めないと話にならないしな…。

何とか同点に追いついて90分を戦い終えた日本は、延長戦も幾度もチャンスを作ります。前半のような圧倒感は失われたものの、左サイド金子さんのドリブルなどはチャンスの予感十分。ここまで4試合で4ゴールとさすがの結果を見せる南野さんのエースとしての決定力も健在。とにかく1点、勝ち越してさえしまえばまず負ける試合ではないのですが、それが遠いこと遠いこと。

延長戦に入ると、北朝鮮は疲労からか雑さを見せ始めます。延長前半6分には金子さんを手で突き飛ばし、さらに揉み合いの中で足に体重をかけて押しつぶすようなラフな動きも。つづけざまの延長前半7分には、またも金子さんですが、ドリブルでエリア内に侵入したところで足が掛かったように見えるも、主審はスルー。「おっ、蹴っても大丈夫そうだぞ」という感触を北朝鮮に与えてしまいます。

だんだんラフになる北朝鮮は、延長後半10分には南野さんの背後から足を振り上げ、顔面をスパイクで蹴るという荒業も見せます。この流れから南野さんは出血して、一時的に日本が1人少ない状況にされてしまったほど。ところが、もう北朝鮮には攻めるチカラも気持ちもありません。「よし、相手が1人少ないな」とでも思ったか、それに歩調を合わせるようにGKが全身をけいれんさせながら何度もゴール前で倒れ込みます。

↓足つる⇒味方が足関節技を仕掛ける⇒GK悶絶⇒GKクネクネクネクネというショートコントみたいな動きが繰り返される試合終盤!


チカラは全然勝ってるんだよな!

時間稼ぎか本気かはともかく、相手はこんなに追い詰められてるんだから!

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相手に時間を消費されたこともあり、また日本側も「もうPKだな」と覚悟を決めたかロングボールを入れていくようなこともなくなり、試合は膠着。勝負はPK戦へともつれ込みます。北朝鮮のGKは足をつっているっぽい。日本は試合終了間際に「チーム内でPK職人の異名を取る」という名古屋の望月嶺臣さんを投入している。さらに前日のPK練習で、GK中村さんは「7本中4本を止めた」という情報。状況は圧倒的に日本有利な感じ。圧倒的有利な感じだったはずなのですが…

↓いざPKが始まったら「日本のGKは全部逆つかれる」「北朝鮮GKの足は大丈夫」というダブル裏目で、日本敗れる!


北朝鮮が有利な先行

北朝鮮1本目○:日本のGK前に飛び出すも逆を突かれる

日本1本目○:PK職人がPK職人らしく「GKの動きだけ見て」いやらしく決める

北朝鮮2本目○:日本のGK前に飛び出すも逆を突かれる

日本2本目○:GKの動きを見て真ん中付近にラクに決める

北朝鮮3本目○:日本のGK前に飛び出すも逆を突かれる

日本3本目○:左にズドンと決める

北朝鮮4本目○:日本のGK前に飛び出すも逆を突かれる

日本4本目○:左隅にズドンと決めるも、北朝鮮GKが初めて右足側に飛び、危ないところ

北朝鮮5本目○:日本のGK前に飛び出すも逆を突かれる

日本5本目×:南野さんのPKはさっきと同じコースを狙うも、待ってましたの好セーブ

あーーーーー、惜しいね!

これをU-20ワールドカップでブラジル相手にやれば「バッジョみたいだね」という場面なのに!

PKまで行ったら、決着はこんなものでしょう。ほぼほぼ決め打ちで、ボールだけを見て蹴って来る北朝鮮のPKに対して、ことごとく逆を突かれるエスパー能力は「7本中4本止めた」反動なのでしょう。北朝鮮のGKが右足がつっているところをあれだけ見せられたら、右足側に蹴りたくなるのもしょうがないところ。5人全員右足側に蹴ったら「日本、コッチしか蹴らんやんけ!」「ミナミノはボールしか見てないっぽいぞ」「また同じとこ蹴るんちゃうか?」と相手に読まれやすかったかもしれませんが、最後にあんなにいいジャンプするとは思いませんからね。あんなに痛がってたのに、全然大丈夫なんて思いませんからね。世界の舞台は経験できませんでしたが、世界の舞台ではできない経験を、若き日本代表はしたのかもしれませんね。

↓PK止めるわ、イの一番に走り出すわ、飛び跳ねて喜ぶわ、GK全然大丈夫じゃねぇかwww

炭鉱の扉を閉めろ!

世界の扉を開け!

国まで歩いて帰るぞ!

足?足は大丈夫だ!

試合が終わったら、治った!

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世の中にはこういう人もいると勉強できて、よかったと思います!