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2014.10.16 - その他

注目の遺伝子検査や最新血液検査。知っておいて損はない、大事なポイント


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01. CASE 症状

今後加熱しそうな遺伝子検査サービス。果たして本当に必要か!?

最近、話題になっているのが、遺伝子検査ビジネス。

ソーシャルゲームを扱う会社やインターネットの大手企業なども参入をはじめて、今後熱くなる市場として注目されています。

遺伝子検査といえば、ちょっと前に、乳ガンのリスクがある遺伝子が見つかったハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーが乳ガン予防として、両側乳房切除手術を行ったことが大きな話題になりました。

将来患う病気のリスクなどがわかるというメリット面も大きいのですが、その反面、受ける側(受診者)にリスクが伴うという声も。どういうスタンスで関わっていくのが賢い方法なのかを考えてみました。

02. CAUSE 原因

ガンや病気の発病リスクだけでなく、個人の体質なども検査できるように

経済産業省によると、親子鑑定などの遺伝子検査なども含めた遺伝子検査ビジネスは、2009年の340社から2012年には740社に急増しているといいます。今年に入り、さらに大手インターネット企業なども参入して、大きな話題を集めています。

遺伝子検査は、遺伝情報を作っているデオキシリボ核酸(DNA)の配列順序を調べて、その並び方の違いなどから疾患リスクなどを読み取るものです。検査価格が下がったために、個人検査が簡単にできるようになったと言われています。

主な検査は、アンジェリーナ・ジョリーのようなガンのリスクを知るもの、かかりやすい病気、肥満などになりやすいといった体質などの検査があります。

03. CAUTION 放っておくと?

安易に受けると、心理的負担になる可能性も……!

自分が遺伝的にどんな病気にかかりやすいかを知ることで、発病前に病気を理解し予防や治療に於いて積極的になって、結果的にリスクを減らすことができるかもしれません。

ですが、デメリットも考えられます。

例えば、ガンのリスクを知る遺伝子検査を受けたとします。予想しなかったガンのリスクが結果に出てきたとしたら……? 「リスクに立ち向かえるようにライフスタイルを見直そう!」と前向きに気持ちを切り替えられる人ならいいでしょう。でも、そういった人ばかりではありません。実際ガンになっているわけでもなく、将来的になると確証もないのに、遺伝子的リスクだけで、「私はガンになるかもしれない」という気持ちを背負っていくことになるのです。これはガンだけではありません。認知症にしても、リスクを知ることで、それが恐怖やストレスになる可能性もあるということを心に留めておくことも必要なのです。

また、そういった遺伝子のリスクは今後、さまざまな個人情報に影響する可能性があります。生命保険・医療保険の加入が厳しくなったり、就職や結婚にデメリットを与えてしまうこともあるのです。

04. SOLUTION 対策

流行に乗って検査するよりも、きちんと内容を理解して検査を!

話題の遺伝子検査ですが、「なんだかおもしろそう」、「よくわからないけどいろんなことわかるみたいでよさそう」というレベルで検査を受けるのはあまりお勧めできません。

では、どんなスタンスで遺伝子検査とつき合っていけばいいのでしょうか。

 

対策1 「早めに予防対策」を考えたいときに役立てる

 

例えば、高血圧症であるとか、悪玉コレステロールが溜まりやすいタイプであるとか。こういったものは、早い治療や食習慣などで予防対策を立てることができます。生活習慣病に関係する項目であれば、早く知ることで、食習慣や運動習慣などを見直すことで、病気を回避できるメリットがあります。

 

対策2 結果をむやみに怖がらない。予防の目安としてとらえよう

 

結果をみて「こんな病気になるんだ!」と知って落ち込むだけでは、遺伝子検査のメリットはありません。遺伝子検査は、現在患っている病気を知ることではなく、これから患うかもしれない疾患のリスクを知る検査です。検査をして結果がわかったら、むやみに怖がるのではなく、正しく怖がり、病気の予防に役立てることが肝心です。この部分が曖昧だと、検査をしても意味がなくなってしまうので注意しましょう。

 

対策3 デメリットがあることも認識しておきましょう

 

病気のリスクを知ること=いいことと思いがちですが、それだけではありません。結果を受け止められない可能性もあるのです。自分が結果によっては落ち込むなど、デメリットもあることを理解してから、検査を受けるのがオススメです。

 


この記事の監修
井上 肇(いのうえ はじめ)

【略歴】
聖マリアンナ医科大学・特任教授、日本抗加齢医学会評議員、日本再生医療学会評議員、薬剤師・薬学博士・医学博士、星薬科大学薬学部卒、同大学院薬学研究科修了

聖マリアンナ医科大学形成外科学教室助手、講師、准教授を経て、幹細胞再生医学(ANGFA(株)寄附)講座代表・特任教授、同時に同大学院形成外科特任教授を兼務。

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