復帰なれば深谷◎ 2段駈けの石井○

 乗れてる選手には、ファンの応援もパワーになる。

「千葉記念」(10月18日【土】〜21日【火】)に出走予定のS級S班は後閑信一深谷知広だが、負傷欠場明けになる深谷の出否は、直前まで微妙だろう。しかし、出てくれば本命になる。

 地元千葉が充実している。S1だけで6人、そこに今期はS2も実力S1の根田空史が加わる。

 千葉勢の中心になるのは石井秀治。頭角を現してきたのは昨年からで、勢いは今年になってさらに加速しつつある。それを証明したのが前走・大垣記念。準決勝は先行する村上義弘の3番手から差し切り、決勝は番手まくりで記念初V。トップクラスと互角に戦える自信を得たのではないか。

 前橋オールスターでドリームレースに選んだファンの期待に応える責任が、石井には課せられている。持ち味のまくりに逃げも辞さない積極性が出てきた。花開くのはこれからだ。

 石井と対照的に、6月宇都宮高松宮記念杯でGIウイナーの仲間入りを果たした稲川翔の、やや元気のなさが気になる。失格2本を含む事故点がかさんで慎重になっているのだろうが、レースが小さくなっている。西日本を代表する自在に動けるマーク屋候補だけに、暴れてほしい。

 さて、並びと展開。大所帯の千葉は根田─石井─成清貴之中村浩士で鉄壁の布陣。関東は神山拓弥─後閑─岡田征陽、北日本は守澤太志菊地圭尚か。西日本は中部の深谷─吉田敏洋、近畿の三谷竜生川村晃司─稲川、そして原田研太朗三ツ石康洋三宅伸が有力。他では、荒井崇博の進出もある。

 500バンクだけに仕掛けは遅くなるが、主導権は根田が譲らない。中団に三谷がつけ、最終周のバックからまくりにかける選手が動く。

 本命は、バンク不問の深谷。対抗は2段駆けの石井。勝てば05年海老根恵太以来の地元勢Vになる。3番手評価は川村と、11年覇者の神山拓が互角と見た。

 伏兵は、高橋雅之(千葉・90期)、城幸弘(山梨・96期)、近藤龍徳(愛知・101期)の3選手。

 ホームバンクの高橋は2、3着で。9月の岐阜記念と青森記念で、準決勝進出と好走しているのが城。先行力で好勝負になる。23歳の近藤は新鋭らしからぬ追い込み屋。まくりの武器もあり、混戦で浮上する。城と近藤は、2次予選を突破しておかしくない。

◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。

◆アサヒ芸能10/14発売(10/23号)より