ここで、もう一度「慢性疲労症候群」の症状について整理してみよう。
 まず、原因不明とされるこの病気は、強度の疲労が長期間(一般的には6カ月以上)に及ぶ場合やなお継続する病気を指す。患者が訴える主な症状は、激しい身体の疲労及び思考力の低下などに伴い、日常生活が著しく阻害されるような以下の病状だ。
 〈発熱・咽頭痛・頸部あるいはリンパ節に腫張・原因不明の筋力低下・羞明・思考力の低下・関節障害・睡眠障害〉

 いずれにしても疾患は原因不明で、通常、血液検査なども含む全身検査を受けても他の病が見つからず、精神疾患も当たらない場合に初めて疑われる病気だ。ただし、気分障害(精神病性うつ病を除く)や不安障害、線維筋痛症は併存疾患として取り扱うので除外はされない。
 疲労は、身体的と精神的疲労に分別され、痛みや発熱と並んで“生体の三大アラーム”といわれる通り、身体に休息を取るよう脳に警告するシグナルである。しかし慢性疲労の患者は、このシグナルが過剰に働くことで、身体が激しく疲労する症状が続く。よく間違われるのが、この疲労が蓄積して起きる場合の慢性疲労とは別物という点だ。

 最後に、貴方がもし次のような悩みを抱えていたら、専門医に「慢性疲労症候群じゃないですか?」と聞いた方がいい。
 (1)最近「疲れた。だるい」が口癖になってきた。
 (2)疲れが溜まると何時も「口内炎」「ヘルペス」ができる。
 (3)久しぶりの遠出もすぐに疲れて、ベンチに座り込んでしまう。
 (4)平日の昼間から眠たくて仕事に集中できない。
 (5)人付き合いもおっくう。外出が減った。
 (6)疲労だけでなく、肩や首、腰など体に痛いところが増えてきた。
 (7)頭ではわかっているが運動すらやる気がしない。
 (8)「いつか自分もうつ病になるかも?」と不安になる。
 (9)このまま一生疲れ切った体と付き合うかと思うとウンザリ…。といつの間にか考えている。
 (10)いつも時間に追われている感覚に陥り、落ち着かない。

 ダラダラと続く倦怠感…そんな時は、この「慢性疲労症候群」の可能性を疑うべきだ。