クロスで好機演出の太田「自分の形を少しは出せた」

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[10.14 国際親善試合 日本0-4ブラジル シンガポール]

 正確なクロスで数少ない好機を演出した。DF太田宏介(F東京)は左SBでアギーレジャパン初先発。10年1月6日のアジア杯予選・イエメン戦以来、約4年9か月ぶりに先発でピッチに立った。しかも、相手はブラジル。それでも「試合自体は冷静に入れた」と浮き足立つことはなかった。

「まずは守備から入って、チャンスがあれば前に行きたいと思っていた。バランスは崩したくなかったので、(酒井)高徳が前に行ったら、リスクをかけないように、ガンガン前に行くのはやめようと思っていた」

 右SBのDF酒井高徳とのバランスを頭に入れながらも、チャンスと見れば左サイドを駆け上がった。前半24分、日本のファーストシュートも太田のオーバーラップから。左クロスのこぼれ球を麻布大渕野辺高時代の同級生でもあるFW小林悠が左足ボレーで狙った。試合終了間際の後半44分にはピンポイントクロスでFW柿谷曜一朗のヘディングシュートをお膳立て。「少ないチャンスの中でも、自分の形を少しは出せた」と手応えを口にした。

 攻撃で持ち味を見せた一方、守備では課題も見えた。「相手との間合いを詰めるところだったり、個人でボールを奪えるようにならないといけない」。ブラジル相手につかんだ収穫と課題。「カウンターも鋭いし、一つのミスが失点につながることを痛感した。決めるところで決めないと、こういう差を付けられるのかなと」。世界トップレベルの相手と渡り合った90分間は、太田にとって濃密な時間だった。

(取材・文 西山紘平)