世界との差を体感した柴崎「もっともっと自分を戒める」

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[10.14 国際親善試合 日本0-4ブラジル シンガポール]

 一つのミスが致命傷になる。0-1で折り返した後半3分、横パスを受けたMF柴崎岳(鹿島)のトラップが大きくなり、MFコウチーニョにボールを奪われると、すかさず前線にスルーパス。1本のパスでGKと1対1になったFWネイマールが冷静にゴールに流し込んだ。

「2失点目のダメージがあまりに大きすぎてチームが崩れた」とハビエル・アギーレ監督も振り返った後半立ち上がりの失点。柴崎は「ミスが重なって失点したことは事実としてある。受け止めて、素直に認めないといけない」と唇をかんだ。

「スピーディーなカウンターを持っているチーム。そういったミスを見逃さないし、ものにするのが質の高さ。一つの教訓として、いろいろ思うことはある」。悔しさを押し殺す柴崎にとって、この日が国際Aマッチ3試合目。過去の試合では攻守に存在感を見せた背番号7も、この日はなかなか起点になれず、フィジカルの弱さも露呈。フル代表で初めて対峙する世界トップレベルの相手に「力の差があったと素直に思う」と認めざるを得なかった。

 4ゴールを決めたネイマールは同じ22歳。09年のU-17W杯でも対戦していたが、試合前から「これからの一つの指標になる」と話していたとおり、今や世界を代表するトッププレイヤーに成長した相手との“距離”を今一度測ることもできた。

「もっともっと自分を戒めるというか、冷静に分析する必要があると思う。ただがんばるというのではなく、具体的な目標を持ちながら、一つひとつのパートで強度を上げて、焦点を絞ってレベルを上げていかないといけない。ああいう選手のいるチームと対峙して、防ぐこと、上回ることを目指していかないといけないけど、並大抵の成長速度では自分の現役中にはこういうチームに対応できない」

 あらためて体感した世界との差。しかし、それを身を持って知ることができたからこそ、今後、自分が具体的に何をしていかなければいけないのかを見極めることもできる。「ショックはショックだけど、認めないといけないし、認めて、受け入れてから始まる部分もある。ネガティブではなく、プラスのほうに自分を導いていくことも大事だと思う」。柴崎は自分に言い聞かせるように話した。

(取材・文 西山紘平)