台湾・台北の自転車シェアリング  30分無料のサービスに黄色信号

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(台北 14日 中央社)台北市などが導入している自転車シェアリング「YouBike」で実施されている最初の30分の利用料金が無料となるサービスの来年以降の継続が危ぶまれている。運用規模拡大に伴うコストの増大が原因で、台北市政府は対応を求められている。14日付の自由時報が伝えた。

2012年から運用が開始された台北市のYouBikeは、今年に入り隣接する新北市でも導入され、運用規模を拡大させている。しかし、無料利用にかかる費用は来年には3億台湾元(約10億円)に上ると試算され、台北市では1億5000万元(約5億円)の予算を投じる方針だが、残りは誰が負担するのか目途が立っていない。

YouBikeの運用当初は環境保護署の大気汚染防止基金の補助を受けていたが、現在では打ち切られている。市では来年もサービス継続するとしているものの、年末の台北市長選の結果次第で方針が変わる可能性もあり、先行きは不透明だ。

YouBikeの利益は年間わずか1000万元(約3500万円)強と、自力での費用捻出は不可能と見られている。同市交通局の関係者は、中央政府や企業に対して働きかけを行い、補助や協賛を受けたいとしている。

(編集:齊藤啓介)