東京都心部の不動産市場を中国マネーが席巻している。実際に中国人が物件を見て回るバスツアーも毎日のように組まれている。彼らが購入しているのは主に5000万円〜1億円のマンションで、その価格帯で2軒、3軒と同時購入することもあるという。

 マンションばかりではない。不動産仲介を行なう「ユーエスマネジメンツ」の上島透・代表は「先日、中国人資産家に飲食店が多数入ったビル1棟を3億4000万円で仲介した」という。テナントの入っているビルを1フロア全部、あるいは1棟丸ごとを数億円かけて購入する中国人も少なくない。
 
 中国人の旺盛な都心不動産漁りに対し、これまで積極的に勧誘してきた日本の不動産業者でさえ、方向転換を余儀なくされる事態まで出ている。青山・赤坂・麻布の「3A」エリアに最近、新築されたマンションでは中国人の購入者が半数を超えそうになり、このままでは管理組合が成り立たなくなるとして、販売業者が急遽、中国人への販売を停止したという事例もある。
 
「中国人の比率が高い物件は、言葉や文化の違いの問題もあり、トラブルが多いので資産価値が下がる傾向にある。それは中国人自身も知っている。だから中国人に物件を紹介していると、“このマンションは中国人が多いから興味がない”と敬遠する。皮肉なものです」(大手不動産仲介会社担当者)

※週刊ポスト2014年10月17日号