ウクライナ問題などの地政学的リスクをこなしつつ、8月も堅調に上伸した米国株。しかし、利上げの早期化が見込まれており、今後も上昇トレンドが続くかどうかは不透明だ。年末にかけて期待が持てそうな外国株はどこか?

ダウ3・2%上昇も
利上げ早期化の
影響には要注意!

8月の米国株は、地政学的リスクによって一進一退しつつも着実に下値を切り上げ、8月末のダウ平均は再び節目の1万7000ドルを突破。月間上昇率は3・2%と堅調に推移した。

ウクライナや「イスラム国」などの地政学的リスクは依然くすぶり続けているが、住宅などの景気指標は良好。とはいえ、FRB(連邦準備制度理事会)による利上げが早期化する見通しが強まっており、米国株相場が今後も堅調を維持するかどうかは注意深く探る

必要がありそうだ。

新興国では、10月に大統領選挙が行なわれるブラジルの株式相場が大きく上伸。代表的なインデックスであるボベスパ指数は8月末までの1カ月で9・8%高となった。

世論調査で現職のルセフ大統領が選挙に敗れる可能性が濃厚になったことが原因。ルセフ大統領は、ブラジルの石油最大手ペトロブラスに損失を出してでも国内市場に燃料供給するように求めるなど、国内経済に介入的な政策をとっている。そのため、大統領が変われば経済や企業業績が改善するとの期待が高まっている。ブラジルの4〜6月期GDP(国内総生産)は前期比0・6%減と、2四半期連続でマイナス成長となった。

7月に上伸した中国株は一服。中国本土の主要インデックスである上海総合指数は8月末までの1カ月で0・7%高、中国株が多数上場する香港のハンセン指数は0・1%安となった。8月21日に発表されたHSBC・マークイットのPMI(中国製造業購買担当者景況指数)が3カ月ぶりの低水準となるなど、ファンダメンタルズの不透明性が上値を重くしているようだ。

この記事は「ネットマネー2014年11月号」に掲載されたものです。