西川5.5 
前回(ベネズエラ戦)で、川島が失策。2番手の西川にスタメン出場の機会が巡ってくるのは、ある意味で当然と言えるが、これまでそうした変化が起きにくかったことも事実。さらに言えば今回は、3番手GKも、林から権田に入れ代わっている。細かいことだが、これは大切な姿勢だ。とはいえ、この日、西川は大したピンチに見舞われなかった。これは存在感を発揮できなかったことを意味する。正GK川島は現在31歳。2018年には35歳になる。一般的なGKの寿命に照らせば、次も十分狙える年齢だ。さらに川島には海外でプレイしている優位性もある。Jリーグでプレイしている西川より、有意義な経験を積みやすい環境にある。「そろそろ西川でもいいじゃないの?」という声も聞こえてくる昨今だが、西川が1番手に昇格するためには、何かきっかけが必要だ。前回の川島のエラーが、それに当たるなら、次戦ブラジル戦のスタメンは西川になる可能性が高い。

長友5.5
攻撃が縦に速くなりがちだったため、それに追いつけず、攻撃に参加する機会が少なかった。もっとボールに絡んだ方が、攻撃はバラエティになる。

森重5.5
ブラジルW杯では今野、吉田に次ぐ3番手だったが、今野の代表引退で現在、2番手以内を確実にしている。前回、守備的MFに抜擢されたことでも分かるとおり、アギーレの評価は高いようだ。個人的には、守備的MF森重をもっと見たい気がする。

塩谷5.5
代表デビュー戦。アギーレは試合後「パーフェクト」と評したが、相手にあまり攻め込まれなかったため、活躍の機会が少なかったことも事実。真価が問われるのはこれからだ。

酒井高 6
左の長友よりエネルギッシュに動いた。チャンスをも演出した。その一方で、ミスもあった。右サイドバックとしては、3歳年上の内田がライバルになるが、個人的には、左サイドバックとしてのプレイを見てみたい。右より左の方が合っているはず。同時に、長友の右サイドバックも見てみたい。

細貝 6
前回は、Vの字を描く中盤の右上部でプレイしたが、今回は守備的MF(アンカー)として出場。ファイト溢れるプレイで相手の攻撃を止めた。しかし、展開力、フィード力には不満が残った。日本の攻撃が、正直で単調になった原因のひとつはそこにある。前回、アンカーで起用された森重の方が、その点では余裕のあるところを見せた。もっとも、今回は、残る中盤の2人が、平均的なポジションより高い位置で構えたため、細貝の守備の負担が大きかったことも事実。そうした意味で、中盤3人のバランスはよいとは言えなかった。

柴崎 6
早いタイミングでボールを受けた本田の脇を全速力で駆け抜け、ボールを受けるや鋭い折り返しを送球。相手のオウンゴールを誘った、その右センタリングがなければ、この試合は引き分けに終わっていたことになる。貴重なプレイとはこのことだ。日本のメディアは、柴崎を「ワールドクラス」と評したアギーレのコメントをそのまま引用し絶賛したが、ホーム戦であること、ジャマイカがベストメンバーからほど遠い布陣で戦っていたことを考えると、喜びは控え目にするべきである。喜べば喜ぶほど、それより確実に多い心配の種は埋もれることになる。そもそも話になるが、この「ワールドクラス」の選手を、前監督のザッケローニは、なぜ一度も試そうとしなかったのか。ブラジルW杯メンバーに加えなかったのか。「練習会」に呼んだだけで終わりにしたのか。メディアはなぜ、そのことを指摘しなかったのか。柴崎は、いま急に、ワールドクラスに成長したわけではない。アギーレが発掘したわけでもない。元々日本サッカー界に存在していた選手だ。いま絶賛するなら、なぜ半年前、1年前に絶賛しなかったのか。代表に加えるべきだと国民に伝えなかったのか。いま、アギーレのリップサービスに、オウム返しのようにそのまま乗っかろうとするメディアの姿は、ジャマイカに辛勝した日本代表以上に心配になる。