直近の対決は2013年のコンフェデレーションズ・カップ。開始早々にネイマールの強烈なミドルを食らって度肝を抜かれたのか、守勢のまま完敗を喫した。 (C) SOCCER DIGEST

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 10月14日にシンガポールでブラジルと対戦する日本代表。Aマッチとしては、今回で11度目の対戦となる。
 
 これまでの10試合、国際親善試合からワールドカップ本大会まで、さまざまなシチュエーションで両者は対決してきたが、そのなかで日本は一度も勝利を挙げていない。通算成績は日本の2分け8敗である。
 
 日本が10試合で挙げた得点はわずか4、対して失点は27と、明らかな力の差を見せつけられてきた。また点差だけでなく、内容においてもほとんどの試合で日本はペースを握られ、サッカー王国の持つ個々の技術と組織力の高さを引き立たせるという役割を担わされてきたのである。
 
 A代表同士の初対決は1989年。日本はまだJリーグ開幕前で、赤いユニホーム(A代表の歴史においてこの時期だけ)を着用していた時期だ。本来なら90年イタリア・ワールドカップのアジア二次予選に向けての強化試合となるものだったが、日本は一次予選で早々に敗退しており、何ら目的のないまま記念の試合を迎えたのだった。
 
 この後、1993年にJリーグが開幕したことで日本サッカーは劇的に変貌し、代表チームも短期間で飛躍的に力を上げたが、自信をつけたところで必ず、その鼻っ柱をへし折ってきたのがブラジルだった。“ロベカル”の左足の一撃が日本の度肝を抜いた95年のアンブロカップしかり、大量5点を奪った同年8月の一戦しかり……。
 
 96年、アトランタで五輪代表が金メダル候補筆頭のブラジルを破った試合は、「マイアミの奇跡」としていまだに語り継がれるものとなったが、A代表同士の戦いにおいては、波乱は起きなかった。97年、99年と、希望と期待を持って臨むもブラジルの壁は厚く、スコアこそ違えども(日本の無得点は常だったが)、常に日本は多くの課題を突きつけられるだけだった。
 
 そんな巨大な敵を相手に、ようやくドローに持ち込んだのが2001年。日韓ワールドカップの前年に行なわれたコンフェデレーションズ・カップでのことだ。まだレギュラーシーズン中だったこともあり、ブラジルの大会出場メンバーに主力の欧州組が入っていなかったことで日本の初勝利も期待されたが、メンバーを落としてもブラジルは強かった。しかし日本はブラジルの決定力不足に助けられ、互いスコアレスのまま試合終了の笛を聞いた。
 
 そこから、さらに進歩した姿を見せたのは、次のコンフェデレーションズ・カップだった。グループリーグでブラジルと対峙した日本は、2度のリードを許したものの、中村俊輔の高度な技術力などで追いついて引き分けに持ち込んだのである。
 
 ようやくブラジルとの差も縮み始めたか――そんな手応えのようなものを掴んだのも束の間、翌年のワールドカップ本大会では、勝利が義務づけられた状況で日本は1-4の完敗を喫し、失意のどん底に突き落とされた。
 
 それ以降も2度の対戦で日本は、いずれも大差での完封負けを喫している。多くの強豪国と対戦し、親善試合などでは内容の伴った善戦を見せたり、大番狂わせを演じたりすることもあるが、ことブラジルに対しては、公式戦はもちろん、テストマッチにおいても力の差を感じさせられることがほとんどである。
 
 そんなブラジルとの、11度目の対戦に臨む日本。悪夢のワールドカップを経てドゥンガ監督の下で再出発し、ここまで3連勝のブラジルに対し、日本は過去10戦同様にぶ厚い壁にはね返され続ける90分を過ごすのか、あるいはこれまでとは違う頼もしい姿を見せるのか。
 
◎Aマッチにおけるブラジル戦の結果一覧
1989年7月23日・リオデジャネイロ ●0-1
1995年6月6日・リバプール ●0-3
1995年8月9日・国立 ●1-5
1997年8月31日・大阪 ●0-3
1999年3月31日・国立 ●0-2
2001年6月4日・鹿島 △0-0
2005年6月22日・ケルン △2-2
2006年6月22日・ドルトムント ●1-4
2012年10月16日・ブロッワフ ●0-4
2013年6月15日・ブラジリア ●0-3
※通算成績:2分け8敗・4得点27失点
 
 
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