スイス中銀が“無制限介入”を宣言してユーロ/スイスを下支えしているので、ミスターブレイン氏は1.20に近づくと買いを入れる簡単EAも運用中
チャートに張り付くだけがトレードではない。自分のトレードスタイルが見つかれば、それに合った自動売買を行うのも手。今、そんなほったらかしFXがブームなのだ!

◆優秀な売買プログラムの導入が勝負の分かれ目

「数年前、ある自動売買プログラムを作りました。数人だけに配り、100万円くらいの元手で運用させると1週間ほどで2億円になったんです」

 そう話すのは、システムトレーダーのミスターブレイン氏。自ら売買戦略を立案、プログラム化し、運用する自動売買のプロフェッショナルだ。それにしても100万円が1週間で200倍とはハンパない爆発力。どんな戦略だったのだろうか。

「価格の『ゆがみ』を狙った戦略です。当時は『ストップ刈り』が問題になった時期だったんです」

 FX会社には利用者の注文が見えている。98円30銭のとき、98円20銭に損切り注文がたまっていたら瞬間的にレートをズラして損切り注文を約定させ、すぐにレートを戻す。取引が増えるからFX業者は儲かる―。そんなストップ刈りが横行していた時期があったのだ。

「でも、逆に考えればレートがズラされて98円20銭になった瞬間に買い、本来の30銭に戻ったときに売れば、ほぼノーリスクで10銭幅の利益になりますよね。そんなやり方です」

 自動売買には、こんな裏ワザ的なやり方もあるのだ。

「1年ほど前にも『エッジブレイカーFX』という裏ワザ系の自動売買を開発しました。約1年で億に近い額を稼いでくれました。ただ、こうした裏ワザ系は“賞味期限”が短いんです。FX会社に対策されたり、口座停止になることもあるんです。私たちも口座を閉じられた経験は多いですよ(笑)」

 実は2人組のミスターブレイン氏。役割分担としては、取引アイデアを考えるミスター氏と、それをプログラムに落とし込むブレイン氏といった感じ。

「もちろん裏ワザばかりではなく、普段はテクニカルを中心にした自動売買で運用しています。使うのはメタトレーダー4(MT4)です」

 MT4はFXの世界標準となっているツール。自動売買にも対応しており、利用する人も多い。

「MT4の自動売買はEAと呼ばれており、私たちを含め、世界中のシステムトレーダーがさまざまなEAを開発しています。ミラートレーダーに使われている売買プログラムにも、EAをもとにしているものは多いんです」

 EAで検索すると、有料、無料を問わず、さまざまな自動売買プログラムが見つかる。玉石混交の世界で、本当に勝てる売買プログラムを見つけられるのだろうか。

「最大ドローダウンやプロフィットファクターなど、さまざまな指標を総合的に判断する必要がありますが、それには知識や経験が必要。より簡単に比較できる指標として、私たちが使っているのが『ブレインレシオ』です」

◆ポートフォリオ運用が唯一の正解ではないときには一点集中も

 この指標の計算に使うのは3つの数字だけ。「総純損益」と「最大ドローダウン」(累積損益の天井から底までの最大の下落幅)、それに「検証期間」だ。「まず、総純損益を最大ドローダウンで割ります。これで利益を得るためにどのくらいのリスクをとっているのかが計算できます。それをさらに、検証期間の月数で割り算するんです。こうすると、最大ドローダウンが発生したときに、1か月でどのくらい回復するか、わかるようになります」

 式に直せば「総純損益÷最大ドローダウン÷検証月数」だ。過去30か月で、最大ドローダウンが20万、100万円を稼いだEAなら、「100万÷40万÷30」で0・17となる。

「その場合、最大ドローダウンが発生しても1か月で17%の回復が期待できるということになります。目安としては0.5を上回れば優秀、1を超えるようなものはまずないですね。0.1を下回るものも多い。ブレインレシオなら優劣を簡単に比較できるんです」