結果を生み出すポジションで勝負…本田圭佑は前線で脅威となることを優先

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 台風18号の接近で交通機関が大幅に乱れた影響で、6日の新潟合宿初日は17人で始動せざるを得なかったアギーレジャパン。しかし一夜明けた7日は現地入りが遅れた本田圭佑(ミラン)や長友佑都(インテル)、田中順也(スポルティング)、田口泰士(名古屋グランパス)の4人と、2日目から参加予定だった川島永嗣(スタンダール・リエージュ)と岡崎慎司(マインツ)の合計6人が合流。ようやく23人全員が揃った。

 チームリーダーとして位置づけている本田と川島、代表経験豊富な長友、岡崎が加わったことで、ハビエル・アギーレ監督も10月の2連戦(10日ジャマイカ戦、14日ブラジル戦)に向けて本格的な準備に乗り出すことができる状態が整った。

 2日目の練習はフィールドプレーヤーを5人ずつ4組に分け、パス交換を行うところからスタートした。その後、ペナルティエリア付近で両サイドを使った6対2や6対3、幅広いピッチでの素早い展開と切り替えを意識した5対5+フリーマン、クロス&シュートと実践的なメニューが小気味よく進んでいき、最終的には5対5+GKというゲーム形式が盛り込まれた。現時点で今シーズンのブンデスリーガ得点ランキングトップに立つ岡崎、セリエAで4ゴールをマークしている本田らの決定力の高さが随所に光った。

 今回は長谷部誠(フランクフルト)が選考漏れとなり、本田は完全なるキャプテンとして2連戦を消化することになりそうだ。ミランでの好調ぶりもあって、彼への期待は増す一方と言っていい。「どうしても数字がクローズアップされてしまいますけど、自分の中では別に取り組んでいるものがある。ワールドカップ後に自分の物差しを1から作り直したいと言いましたけど、その作業を限界を定めずに見つけている最中なんで。その過程で形になっているのはホントたまたまな部分があるのかもしれないです。キャプテンに関しても事務的な作業が発生するくらいで、大きく変わったところはない。自分は若くして代表に入った時からそういう意識を持っていますから」と彼はブラジル・ワールドカップ前のビッグマウス発言とは打って変わって、自分の置かれた立場や現状を謙虚に説明していた。

 ただ、自分のプレースタイルについては確固たるこだわりがあるようだ。ミランでも代表でも彼は今、4−3−3の右アタッカーの位置でプレーしている。そのポジションは攻撃を組み立てる要素も多いトップ下とは違って、前で脅威になってゴールという結果を生み出すポジションだ。だからこそ、今の本田は攻めのお膳立てに関与することより、自分自身で勝負を決めることに専念していくつもりだという。

「代表に戻ってくると若い選手が多いから、自分がゲームメークに関与すると周りのポゼッションの部分が成長しないと思うんです。数的優位で回すのは日本のよさでもあるけど、数的優位でないと回せないという課題も日本代表は過去何年間も抱えてきた。それを何とか解決して前進していかないといけない」と本田は代表のレベルアップのためにも、ポゼッションをチームメートに任せる意向を持っているようだ。

 彼が言うような形で、果たして日本代表は飛躍できるのか。まずはジャマイカ戦が最初の試金石となる。

文=元川悦子