オカルト系サイトで話題になった御嶽山噴火の予言者、実際のところどうなの?

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 長野、岐阜両県にまたがる御嶽山(おんたけさん)は、ご承知のとおり9月27日に噴火した。その約1週間前、『Yahoo!知恵袋』サービスに、今回の噴火を予言したような投稿があったとして、つい先日からインターネットのオカルト系掲示板で話題になっていた。

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『Yahoo!知恵袋』の画面キャプチャ

■投稿は9月20日

 『Yahoo!知恵袋』は、質問すると僅かなことから専門的知識を要するものまで、誰かがほぼ必ず回答してくれるという、インターネットの便利サービス。

 そこに、今回話題となっている内容が9月20日投稿された。

2014/9/20 09:11:55投稿
岐阜県御岳山の登山道で今回の噴火で影響がある道は有りますか?また噴火した場所に一番近くまで行くにはどの登山道がいいでしょうか? 私見ですがもう廃道になってますが旧湯川温泉山荘へ繋がる登山道が良いのではと思っていますが荒れ果てた山道どうなってるのかご存知の方みえますか?<質問ここまで>

 この人物は噴火1週間前という、誰も噴火を予知していない時期に「今回の噴火で」と、噴火後の状態で話を進めている。

 対し、アンサー(回答者)から、「噴火は1989年ではないの?今年噴火はしてないでしょう!」と指摘されると、「9月に入って噴火してますよ。」と噴火後であることを改めて強調、これも9月20日中に回答している。
こうした流れから、この投稿が発見されるやネットでは「未来から来た人」「予言者」と騒ぎに。

■何かの間違い?水蒸気爆発の報道を見たと証言

 当初この投稿は、そこまで注目されていなかった。しかし、御嶽山噴火後にオカルト系サイトなどから大きく注目されることとなり、ネット上で火が付いた。
それを投稿者本人が見かけたようで、9月28日改めてこの件について知恵袋上で事情説明を行っている。

2014/9/28 22:51:50投稿
お答えします。噴火一週間まえですから9月21日はその一週間前に水蒸気爆発が有ったと言うニュースを聞きました。 で急がねば口永良部島の二の舞になってしまうと火口見学を急いだのは確かです<回答ここまで>

 説明によると予言と噂された9月20日の知恵袋投稿から、さらにさかのぼること約1週間前「何か映像メディア」(2014/9/29 07:06:16のコメントより)で水蒸気爆発のニュースを目撃したというのだ。

 9月20日の約1週間前に見た報道とすると、9月14日前後。
当時の気象庁発表を調べてみたところ、御嶽山は9月9日ころから火山性地震が頻発していると9月11日と12日に発表されていた。しかし、水蒸気爆発については、9月27日以前の発表で見つけることができなかった。また報道についても同じく。

 ただ、気象庁9月12日の発表で「火山性地震の日回数が80回を超えたのは、2007年1月17日以来」と紹介され、2007年に小規模噴火が発生した付近に影響が出る可能性があると警戒が呼びかけられていた。

 9月12日といえば、この投稿者は「岐阜県御岳山の噴火について教えて下さい。」という質問も知恵袋に投稿し、この時点で噴火を気にしていることが伺える。発表日と、投稿日の一致を考えると、恐らくこの投稿者が見たという報道は、火山性地震頻発に関するニュースで、それを誤解してしまったのではないかと思われる。

■投稿者は「噴火男」と呼ばれていた

 今回話題となった投稿者は、「火山オタク」であり「温泉好き」という人物。知恵袋に投稿された数々の質問を見る限りは、好奇心を追求するふつうのオタクと変わりない印象。また、今世間で取りざたされる「予言者」ではないと本人も明言している。

 今回は9月末頃に御嶽山に登る予定で、着々と準備を進めていたところ、偶然御嶽山に関する報道を目にし、慌てて状況を把握していたとき起こった出来事のよう。ちなみにその週末あたりには御嶽山に登山してきたらしい。

 慌てた理由については9月28日の投稿で触れられているが、より詳しい理由が、9月12日に知恵袋に投稿した「岐阜県御岳山の噴火について教えて下さい。」の回答に書かれていた。

噴火男

2014/9/13 06:46:20投稿
実はお盆休みに登山予定の口沖良部が訪問一週間前に噴火しました。今週末からキャンプ予定の御岳山まで噴火、来月旅行予定の洞爺湖の有珠山も噴火するのかと思い質問しました。周りから噴火男と言われてます。 (引用ここまで)

 投稿者がいう「口沖良部」は、鹿児島県にある「口永良部島」のこと。先に紹介した投稿では「口永良部島」と書かれている。そして、この島にある新岳は確かに今年8月3日、約34年ぶりに噴火している。

 この夏登山を予定していた山が直前で噴火し、予定が全てキャンセルとなってしまったため、二の舞とならないために予定を繰り上げるかどうかの判断で行っていたようだ。

 今回の騒動については、既に他社報道でも検証が行われ、真偽について記事がいくつか紹介されているが、残念なことに未だ先の話題が一人歩きしてしまい、投稿者のことを「予言者」「未来から来た人」「火山専門家」と持ち上げる人がいるようす。
もし次に有珠山が噴火すれば話は別となるかもしれないが、今のところは単に偶然が重なっただけのようである。